更新日:2016年12月10日.全記事数:3,136件.

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残薬確認で点数が取れる?


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重複投薬・相互作用防止加算とかかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務

「重複投薬・相互作用等防止加算はどのような場合に算定できますか?」と聞かれて困る私です。
うっかり算定を忘れてしまう「重複投薬・相互作用等防止加算」について、しっかり把握しておく。

2016年の調剤報酬改定により、これを算定し忘れると、「かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を実施していない保険薬局」となり、調剤基本料が半分に減額される恐れもある。

まず、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」に書かれている「かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を実施していない保険薬局」についてみてみる。

1 「かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務」は、「区分番号01」の「注4」(時間外等加算)及び「注5」(夜間・休日等加算)に規定する加算、「区分番号10」の「注3」(麻薬管理指導加算)、「注4」(重複投薬・相互作用等防止加算)に規定する加算、「区分番号13の2」のかかりつけ薬剤師指導料、「区分番号13の3」のかかりつけ薬剤師包括管理料、「区分番号14の2」の外来服薬支援料、「区分番号15」の在宅患者訪問薬剤管理指導料、「区分番号15の2」の在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、「区分番号15の3」の在宅患者緊急時等共同指導料、「区分番号15の4」の退院時共同指導料、「区分番号15の5」の服薬情報等提供料、「区分番号15の6」の在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料、居宅療養管理指導費並びに介護予防居宅療養管理指導費を算定するに際して実施する業務をいう。

2 「かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務」を実施していない保険薬局は、前年3月1日から当年2月末日までに1に掲げる業務の算定が合計10回未満の保険薬局が該当し、当該保険薬局は、当年4月1日より翌年3月末日まで区分番号00の調剤基本料の注3で定める点数で算定する。なお、前年3月2日以降に新規に保険薬局に指定された薬局は、翌々年3月31日まで「かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を実施していない保険薬局」とはみなさない。

3 本規定の取扱いは、経過措置期間を1年間としており、平成29年4月1日より、平成28年3月1日から平成29年2月末日までの算定回数に基づき判定する。なお、平成28年3月1日から3月末日までにおいては、改定前の区分番号に相当する内容の算定回数で計算する。

4 かかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を実施していない薬局に該当した保険薬局は、2で定める当年4月1日から翌年3月末日までの期間中であっても、1に掲げる業務を10回算定した場合には、算定回数を満たした翌月よりかかりつけ薬局の基本的な機能に係る業務を実施していない保険薬局とはみなさない。

まず、かかりつけ薬剤師に関する新しい点数「かかりつけ薬剤師指導料」「かかり薬剤師包括管理料」、また在宅に関わる点数、「在宅患者訪問薬剤管理指導料」「在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料」「退院時共同指導料」「在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料」「居宅療養管理指導費」「介護予防居宅療養管理指導費」の算定ハードルは高い。

「時間外等加算」「夜間・休日等加算」に関しては休日当番、又は門前の医療機関の開局時間によっては楽々越えられるハードルかも知れないが、算定していない薬局にとっては、経営者から残業あるいは休日出勤を強いられる可能性があり、できれば算定する状況にはなりたくない加算。

「麻薬管理指導加算」「外来服薬支援料」「重複投薬・相互作用防止等加算」「服薬情報等提供料」の中で最もハードルが低いのはやはり「重複投薬・相互作用防止等加算」だろう。

重複投薬・相互作用防止【等】加算

調剤報酬点数表には、「薬剤服用歴に基づき、重複投薬、相互作用の防止等の目的で、処方医に対して照会を行い、処方に変更が行われた場合は、30点を所定点数に加算する。」と書かれている。

以前は、処方に変更が行われた場合(20点)と処方に変更が行われなかった場合(10点)という点数設定であった。

調剤報酬点数表に関する事項には以下のように書かれている。

ア 重複投薬・相互作用等防止加算(「注4」に規定する加算をいう。以下同じ。)は、薬剤服用歴の記録又は患者及びその家族等からの情報等に基づき、次の内容について、処方医に対して連絡・確認を行い、処方の変更が行われた場合に算定する。ただし、複数の項目に該当した場合であっても、重複して算定することはできない。なお、薬剤服用歴管理指導料を算定していない場合は、当該加算は算定できない。
(イ) 併用薬との重複投薬(薬理作用が類似する場合を含む。)
(ロ) 併用薬、飲食物等との相互作用
(ハ) 残薬
(ニ) そのほか薬学的観点から必要と認める事項
イ 重複投薬・相互作用等防止加算の対象となる事項について、処方医に連絡・確認を行った内容の要点、変更内容を薬剤服用歴の記録に記載する。
ウ 同時に複数の処方せんを受け付け、複数の処方せんについて薬剤を変更した場合であっても、1回に限り算定する。

以前は「重複投薬・相互作用防止加算」という名称であったが、2016年改定で「重複投薬・相互作用防止加算」と(等)が追加になり、重複投薬、相互作用のみならず、算定できる範囲が広くなった。

大きな意味で「処方内容の変更が行われた場合」に算定できる点数と解釈できる。
がしかし、処方日数の延長などでも算定できるのか、実際の解釈についてはQ&Aを待つ必要あり。

入力ミスはダメ

Q.処方の変更の中に、分量の変更は含まれるのか
A.含まれない。

Q.単純な入力ミス等による変更(例えば、食後から食前へ)は、処方変更に該当するのか
A.該当しない。
薬歴に基づく薬学的な業務でなければ、当該加算の対象とならない。

残薬確認と重複投薬・相互作用防止加算

以下は2014年改定時の記事。

残薬確認時の重複投薬・相互作用防止加算については、「疑義解釈資料の送付について(その1)」に以下のように書かれている。

(問1)通常、同一医療機関・同一診療科の処方せんによる場合は重複投薬・相互作用防止加算を算定出来ないが、薬剤服用歴管理指導料の新たな要件として追加された「残薬の状況の確認」に伴い、残薬が相当程度認められて処方医への照会により処方変更(投与日数の短縮)が行われた場合に限り、同加算の「処方に変更が行われた場合」を算定できるものと解釈して差し支えないか。

(答) 差し支えない。ただし、残薬の状況確認に伴う処方変更は、頻回に発生するものではないことに留意する必要がある。

今までは、同じ医師の処方で、重複投薬・相互作用防止加算は算定できないという解釈でした。
たとえば、「前回処方された薬がまだ残ってるから、今回は処方してもらわなくてもいい」という場合でも、算定できる。しかし頻繁に算定すると個別指導で指摘を受ける可能性もあるので、「適切に」算定する必要はあります。
頻繁に残薬解消をするのは、コンプライアンスに問題があるか、医師の処方に問題があるか、とにかく薬剤師の服薬指導や疑義照会における情報提供に不備があるとみなされる恐れがある。

ちなみに重複投薬・相互作用防止加算の点数は、
処方に変更が行われた場合・・・20点
処方に変更が行われなかった場合・・・10点
であり、例えば「マグミットが余ってるから減らして」という依頼に対して残薬調整しても、逆に高くなる可能性もある。
残薬調整が少額の場合は、「相当程度」とは認められず、査定されたりするのかな。

同一医療機関の重複投与

以下は過去のQ&A。現在は同一処方内での重複投薬でも算定可能となりました。

Q.重複投薬・相互作用防止加算は、複数の異なる保険医療機関で処方せんを交付された患者でないと算定の対象とならないのでしょうか。
また、薬剤の入れ替えは処方の変更として認められないのでしょうか。

A.薬剤服用歴管理指導料の加算点数である重複投薬・相互作用防止加算は、複数の異なる保険医療機関で処方せんを交付された患者だけでなく、同一医療機関の異なる診療科で処方せんを交付された患者であっても算定の対象となります。

院内投薬と院外処方せんによる投薬に係るものも対象となります。

また、薬剤の追加、投与期間の延長は処方内容の変更として認められませんが、薬剤の減少、薬剤の入れ替えは処方内容の変更として認められます。参考書籍:保険調剤Q&A平成22年版

Q.同じ医療機関の同じ診療科の異なる医師が異なる日に処方せんを発行した場合に、重複投薬あるいは相互作用防止のために医師に確認し処方の変更があった場合は、重複投薬・相互作用防止加算は算定できるか

A.同一医療機関の同一診療科の処方せんについては、算定できない。参考書籍:保険薬局業務指針2010年版

日数変更でも算定できる?

薬剤の追加、投与期間の延長は処方内容の変更として認められませんが、薬剤の減少、薬剤の入れ替えは処方内容の変更として認められるため、「処方日数を30日分から20日分に減らした」といった場合でも重複投薬・相互作用防止加算を算定することができます。

通常の重複投薬・相互作用防止加算においては、「処方に変更が行われた場合」と「処方に変更が行われなかった場合」でそれぞれ点数が設定されていますが、残薬確認については「処方に変更が行われなかった場合には算定することができません。

参考書籍:保険薬局業務指針2010年版ほか

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