2024年3月18日更新.2,750記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

ティーエスワンを休薬する血算の目安

【PR】

ティーエスワンと血算

「TS-1適正使用ガイド」にTS-1の休薬・減量・再開の目安が載っている。
添付文書には載っていないので、休薬・減量が行われた場合には、適正使用ガイドを見て確認する必要がある。

■休薬・減量を考慮する値
白血球数:2000/mm3未満
好中球数:1000/mm3未満
血小板数:7.5万/mm3未満

■再開の目安
白血球数:3000/mm3未満
好中球数:1500/mm3未満
血小板数:10万/mm3未満

白血球数などの単位の記載がm㎥だったりμℓだったりするがどちらも同じ。単位の換算について忘れてしまっていたら復習。
1c㎥=1mℓ
1c㎥=1000m㎥
1mℓ=1000μℓ
1000m㎥=1000μℓ
1m㎥=1μℓ

血算の重症度分類

血算の重症度分類には有害事象共通用語規準(CTCAE)が広く用いられます。
抗がん薬の適正使用ガイドには投与開始基準値や休薬・減量を考慮する基準値および再開の目安値などが提示されている場合もあるので、十分な確認が必要です。

軽症中等症重症生命を脅かす
白血球数3000~3500/mm32000~3000/mm31000~2000/mm31000/mm3>
好中球数1000~1500/mm3500~1000/mm3500/mm3>
Hb男性:10~14g/dL
女性:10~12g/dL
8~10g/dL6.5~8g/dL緊急処置要
血小板75000~14000/mm350000~75000/mm325000~50000/mm325000/mm3>

白血球数

白血球は最近やウイルスなどから身体を守る働きをしている細胞である。
八卦級は好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球などで構成される。
機能別には、
①細菌などを貪食する好中球、単球
②免疫をつかさどるリンパ球、単球
③主にアレルギー反応に関与する好塩基球、好酸球
に分けることができる。

白血球数は細菌感染症をはじめとする炎症性疾患や、血液系悪性腫瘍で増加する。
白血球減少を起こす可能性がある薬剤投与時には、白血球数の変動に注意が必要です。

好中球数

好中球は白血球の構成要素の一つである。
好中球はさらに桿状核球と分葉核球に分けられる。
好中球は白血球に好中球の割合を乗じることで算出する。
感染症では一般的に好中球の増加を認める。また、好中球が減少すると感染症への抵抗力が低下し、感染しやすい状態(易感染性)となる。
抗がん剤を投与されている患者では副作用として発熱性好中球減少症(FN)を生じることがある。FNの原因の多くは感染症であり、時には致死的な結果となることもある。好中球が減少しているがん患者では発熱の有無や抗菌薬の処方を確認するとともに、FNが疑われる場合には速やかに主治医に連絡する。

ヘモグロビン

ヘモグロビン(Hb)は酸素と結合する赤い色素タンパクで、赤血球に含まれており、貧血や赤血球増多症の検査に用いられる。
Hbは性差、年齢差および日内変動があり、午前のほうが午後より高値を示す。
Hbは水分量に左右される。すなわち、発汗で血液が濃縮すれば高値となり、また水分摂取による希釈が起これば低値となる。また、妊娠中後期では循環血漿量増加により希釈され低値を示す。
喫煙により一酸化炭素Hbが増加するため、代償的にHbが増加する。
赤血球の寿命は120日と長いが、減少により労作時の息切れ、頭痛、疲労感を感じる。

血小板数

止血機構の中心を担う血球成分である。
血小板が30000/μℓ以下になると出血の危険性が高くなる。特に、血小板20000/μℓ以下になると脳内出血や消化管出血などの致死的な出血性疾患を来す危険性があり、厳重な監視と迅速な対応が求められる。
血小板の寿命は約10日程度と、他の血液細胞に比較して寿命が短いため、骨髄の造血を比較的よく反映する。

【PR】
薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、【PR】薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

【PR】

コメント

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


カテゴリ

本の紹介

yakuzaic
yakuzaic/著
2023年09月14日発売

プロフィール

yakuzaic
名前:yakuzaic
職業:薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
生息地:雪国
座右の銘:習うより慣れろ。学ぶより真似ろ。
SNS:X(旧ツイッター)
プライバシーポリシー
にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

最新の記事


人気の記事

検索

【PR】