2018年10月15日更新.3,348記事.5,690,241文字.

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牛乳で飲んだほうがいい薬

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インフリーSは牛乳で飲んだほうがいい?

腸溶錠や、カルシウムとキレート結合するような薬は牛乳で飲むと吸収が阻害されるため、牛乳では飲まないように指導される。

しかし、NSAIDsなど胃腸障害を発現しやすい薬は、胃の粘膜を守る意味で牛乳での服薬を推奨される場合もある。

具体的に、添付文書に牛乳での服薬が推奨されているものもある。

インフリーSの添付文書には、
「本剤は空腹時投与で吸収が低下するので、必ず通常食摂取後又はミルク等とともに服用させること。」
と記載されている。
この場合の「ミルク」は牛乳と解釈したのですが、粉ミルク?散剤など乳幼児も服薬するものであれば、粉ミルクも考えられますが、カプセルしかないので牛乳であろう。

NSAIDsを空腹時ではなく、食後あるいは牛乳で飲むように指導するケースとしては、胃腸障害の防止を目的したもののほうが多いと思う。
しかし、このインフリーのような脂溶性薬剤では吸収を高めるために食後やミルクとの同時摂取が勧められる。

素人考えでは、胃の中が空っぽのほうが薬の吸収は高まるんじゃないかと考えがちですが、脂溶性薬剤では食事があったほうが吸収がよい。

非ステロイド性消炎鎮痛剤であるインドメタシンファルネシルは,空腹時に服用すると吸収が低下するので,十分な治療効果が得られない可能性がある。インドメタシンファルネシルは脂溶性が高く,消化管内でミセル化され,リンパ系を経て血液中に移行すると考えられる。ミセル化のためには胆汁の存在が必要であり,食事をとらない条件のもとでは,胆汁の分泌量が少ないため,経口投与後の血液中への移行量は極めて低いと予想されている。食事の内容については,必ずしも脂肪含量などの規制はする必要がないと考えられている。食事をとることができない場合などには,牛乳などとともに服用する必要がある。また,胆汁うっ滞等,胆汁分泌の低下している患者では吸収が低下すると考えられるので,このような患者への投与は避ける必要がある。III.薬と食事の相性  10.インドメタシンファルネシルと食事:医薬ジャーナル社, Iyaku(Medicine and Drug)Journal Co., Ltd.

脂溶性薬剤の吸収には、胆汁が必要。
胆汁を分泌させるためには、食事が必要。

なので、脂溶性薬剤の用法は食後となっている。

消化管からの吸収を高めるためにミルクとの服薬を推奨されているものには、ほかにランプレンがある。
「消化管からの吸収促進を図るため、食直後に服用又は食事・ミルク等とともに服用すること。」
ちなみにランプレンはチョコレートみたいな外観にしてやがるので、子供が食べないように注意すること。

同じインドール酢酸系のNSAIDs、ランツジール、ミリダシンには、
「胃腸障害の発現を少なくするため、食直後に投与又は食物、ミルク、制酸剤等とともに服用することが望ましい。」と書かれている。こちらは胃腸障害の発現を少なくするため。

ダラシンやリンコシンなどのリンコマイシン系抗菌薬には、「水又は牛乳で服用させ、特に就寝直前の服用等には注意すること。[食道に停留し、崩壊すると、まれに食道潰瘍を起こすことがある。]」とあり、これは食道潰瘍予防。

苦味をマスクするために、牛乳での服薬が推奨されるものもある。
ユナシン細粒には、「本剤は主薬の苦味を防ぐためコーティングをほどこしてあるので、細粒をつぶしたり溶かしたりすることなく、酸性飲料を避け、水又は牛乳で速やかに服用すること。」
ジスロマック細粒には、「本剤は小児が確実に服用できるように主薬の苦味を防ぐためのコーティングが施してあるので、水又は牛乳等の中性飲料で速やかに服用すること。」とある。

ジスロマックなどのマクロライド系薬剤は、カルシウムなどの金属イオンとキレート結合して吸収が阻害されるのではないかと思っていましたが、牛乳で服薬してもよいのですね。

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