2018年12月18日更新.3,342記事.5,770,694文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。
下剤

下剤はその機序から、腸内容物の容量を増加させ柔らかくし、排泄を容易にするなど物理的に働く機械的下剤と、腸の蠕動運動を亢進させる刺激性下剤の二つに大きく分けられる。

機械的下剤

塩類下剤:酸化マグネシウム、マグミット、マグラックス

糖類下剤:マルツエキス

膨張性下剤:バルコーゼ

浸潤性下剤:ビーマスS

刺激性下剤

小腸刺激性下剤:ヒマシ油

大腸刺激性下剤:テレミンソフト、ラキソベロン、アジャストA、アローゼン、セチロ、プルゼニド

下剤は、①機械性下剤(塩類下剤、糖類下剤、膨張性下剤、浸潤性下剤など)、②腸刺激性下剤(大腸および小腸)、③自律神経に作用する薬剤、④プロスタグランジン製剤、⑤坐薬や浣腸薬、⑥腸管洗浄剤などに分けられ、これらの作用・副作用の特質をよく認識して使用する必要がある。

一般的に、便秘の治療薬としては塩類下剤からはじめ、弛緩性常習性便秘で効果が乏しい場合には膨張性下剤、さらに刺激性下剤を使用する。

自律神経作動薬を併用することも勧められる。

同一薬剤の長期間投与(特に大腸刺激性下剤)は習慣性になり常用量の増加をもたらすので、下剤の種類や他の下剤との併用など工夫が必要であり、排便習慣が回復した場合には減量や中止を必ず考慮する。

また、特に高齢者の常習便秘では弛緩性と直腸性の合併が多く、その場合には積極的に坐薬・浣腸薬の併用を行うべきである。

刺激性下剤は常習性便秘に有効であるが、痙攣性便秘にはむしろ刺激性下剤は避け、塩類下剤に膨張性下剤を加え、また自律神経系に作動する薬物を併用するのがよいと考えられる。

・痙攣性便秘に関しては、塩類下剤や膨張性下剤を用い、また積極的に自律神経に作動する消化管運動機能調整薬を使用する。

・直腸性便秘は弛緩性便秘に合併している場合が多く、弛緩性便秘に対する処方に坐薬や浣腸薬を併用してもよい。

・いずれにせよ全身衰弱患者、高齢者、腹部手術後の患者には下剤の投与と投与量は慎重に考慮する。