2024年12月18日更新.2,481記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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1日2回飲む降圧剤は?

降圧剤の用法

最近は、添付文書上の用法が1日1回という用法でも、降圧効果を持続させるためにあえて1日2回という用法で処方するという医師が多い。

そのせいではないが、添付文書上の用法が1日1回なのか1日2回なのかうろ覚えの降圧剤もある。
高血圧と狭心症で用法の違う薬もある。
きちんと覚えて疑義照会する。

ARBの用法

医薬品名用法
オルメテック1日1回
ブロプレス1日1回
ニューロタン1日1回
アジルバ1日1回
ディオバン1日1回
ミカルディス1日1回
アバプロ/イルベタン1日1回

ARBの用法はすべて1日1回なので、覚えやすい。
1日2回と来たら疑義照会。

ACE阻害薬の用法

医薬品名用法
アデカット1日1~2回
インヒベース1日1回
オドリック1日1回
カプトリル1日3回
カプトリルーR1日1~2回
コナン1日1回
コバシル1日1回
セタプリル1日1~2回
タナトリル1日1回
チバセン1日1回
レニベース1日1回
ロンゲス1日1回

ACE阻害薬も1日1回の用法のものが多いが、アデカット、カプトリル、セタプリルといった今ではあまりお目にかかることのない3種類の用法は1日1回ではない。
基本的には1日1回と覚えておくと無難。

Ca拮抗薬の用法

医薬品名用法
アダラート1日3回
アダラートL1日2回
アダラートCR1日1~2回
ニバジール1日2回
バイミカード1日1回
バイロテンシン1日1回
カルスロット1日1回
コニール1日1~2回
ヒポカ1日1回
ランデル1日1~2回
スプレンジール/ムノバール1日2回
アテレック/シナロング1日1回
サプレスタ /ベック1日1回
ノルバスク/アムロジン1日1回
ワソラン1日3回
ヘルベッサー1日3回
ヘルベッサーR1日1回

Ca拮抗薬は第一世代は1日3回の短時間作用型で、代が進むにつれ、長時間作用型となり、第三世代では1日1回という用法になる。
しかし全体的に用法はバラバラなので、個々に用法を覚える。

添付文書上1日2回という用法でしか処方されない降圧剤は、アダラートL、ニバジール、スプレンジール/ムノバールである。
そのため、1日1回という用法で処方されたら疑義照会。

アダラートCR錠1日2回?

アダラートカプセルは1日3回、アダラートL錠は1日2回、アダラートCR錠は1日1回。

という風に覚えていましたが、アダラートCR錠の1日2回処方というをよく見かける。
保険適応外ですが。

しかし最近アダラートCR錠1日2回できるようになったと聞いた。

用法を調べると、

通常,成人にはニフェジピンとして20~40mgを1日1回経口投与する.ただし,1日10~20mgより投与を開始し,必要に応じ漸次増量する.なお,1日40mgで効果不十分な場合には,1回40mg1日2回まで増量できる.

んーと、アダラートCR錠20mgを1日2回ってのはまだ保険適応外ってことなのかな。

40mg錠の処方ってあまり無いんだよなあ。

アダラートCR錠20mg1日2回でも査定されてはいないようだけど、個別指導では指摘されるだろうか。

アダラートCR錠の二峰性

アダラートCR錠は有核2層構造となっており、上部消化管では有核成分がゆっくりと放出され、下部消化管では内核錠から速やかに溶出する。その結果、ニフェジピンの血中薬物濃度は二峰性を示し、投与約3時間後に最高血中濃度(Cmax)を示した後、12時間後にもなだらかなピークを示す。

処方例

コニール錠4㎎ 2錠  
 1日2回朝夕食後 30日分

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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