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メネシットとエフピーは併用禁忌?
公開. 更新. 投稿者:相互作用/薬物動態.この記事は約2分11秒で読めます.
3,103 ビュー. カテゴリ:メネシットとMAO阻害薬
メネシットなどのレボドパ製剤の併用禁忌には、
非選択的モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者
とある。
MAO阻害剤といえば、現在販売されているものは、エフピー錠。
しかしエフピーは非選択的モノアミン酸化酵素阻害剤ではなく、選択的モノアミン酸化酵素阻害剤である。
MAOにはMAO-AとMAO-Bがあるので、どちらかに対し選択的に働くか、働かないかの違いである。
エフピーはMAO-B阻害薬。
モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤には、「選択的」「非選択的」の2種類があり、「非選択的」モノアミン酸化酵素阻害剤とは併用禁忌です。
国内ではサフラ錠(塩酸サフラジン)が販売されていましたが、現在は販売中止となっています。
セレギリン塩酸塩(エフピーOD錠など)は、「選択的」阻害剤で、レボドパ含有製剤との併用でも相互作用を起こすことなくパーキンソン病の症状改善効果を示しますが、用法・用量の範囲内でも選択性を失うという報告や、長期投与において選択性がなくなるという報告があります。
このため、レボドパ含有製剤の「重要な基本的注意」には、併用に際しては使用前に必ずセレギリン塩酸塩の添付文書を参照するよう記載しています。モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤とは、ドパミンやノルアドレナリンなどを分解するMAOを阻害することで、脳内のドパミンを増やす抗パーキンソン薬です。MAOにはMAO-AとMAO-Bがあり、セレギリン塩酸塩は、MAO-Bの「選択的」阻害剤です。「非選択的」MAO阻害剤は両方を阻害します。MAO-Aはノルアドレナリンを分解するため、レボドパ含有製剤と併用するとレボドパから生成されたノルアドレナリンが増え、重篤な高血圧や興奮が発症する可能性があります。 レボドパ製剤 よくある質問(Q&A) 製品情報 医療関係者のための医薬品情報 第一三共 Medical Library
レボドパ製剤 よくある質問(Q&A) 製品情報 医療関係者のための医薬品情報 第一三共 Medical Library
しかし、そもそもエフピー錠の使用条件が「レボドパ含有製剤との併用療法」であるので、併用せざるを得ないのですが。
通常であれば選択的MAO阻害剤であるエフピー錠ですが、「用法・用量の範囲内でも選択性を失うという報告や、長期投与において選択性がなくなるという報告」もあるので注意が必要です。
エフピー錠の添付文書に書いてある注意、
レボドパ含有製剤との併用によりレボドパの副作用が増強されることがあるので、本剤の投与は、少量から開始し、観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること。維持量投与後、レボドパと本剤との併用効果と思われる不随意運動、幻覚、妄想等があらわれた場合には、レボドパの減量を実施する。それでもなお、症状の軽減が認められない場合には、本剤の減量・休薬等適切な処置を行うこと。
レボドパの副作用が出ていないか、よく観察する。
エフピーOD錠2.5 1錠
1日1回朝食後 30日分
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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