記事
フッ素入り洗口液は要指導医薬品?
公開. 更新. 投稿者:栄養/口腔ケア.この記事は約4分36秒で読めます.
2,307 ビュー. カテゴリ:エフコート
要指導医薬品として、エフコートという洗口液が発売されるようだ。
日本初のOTC医薬品、フッ化物洗口剤で効果的にむし歯予防ができます。
1.1日1回食後または就寝前に、30秒から1分間洗口(ブクブクうがい)し、お口の隅々にフッ化物を行き渡らせることで歯の表面の再石灰化を促し、効果的なむし歯予防を実現します。
2.医療用と同じ成分「フッ化ナトリウム」を配合。薬剤師の指導の下、店頭購入可能となりました。
3.4歳から大人まで幅広く使えるむし歯予防薬です。洋梨フレーバー採用。日本初 OTC医薬品のむし歯予防薬 フッ化物洗口剤『エフコート』新発売 一生自分の歯で食べるための新習慣にフッ化物洗口を!
何を指導すればよいのだろう?
子供の誤飲に注意させるくらいかな。
歯磨き粉に入っているフッ素は、うがいによって洗い流されてしまう。
洗口液は水で洗い流さないので、歯の表面にフッ素がついて虫歯予防効果が期待できる。
フッ化物(フッ素)はむし歯予防効果が高い有効成分として知られていますが、これまで日本では、洗口剤に配合することは、歯科医師から処方される医療用医薬品としてしか認められておらず、一般向けには医薬部外品のハミガキに配合した製品のみが販売されてきました。
子供の歯へのフッ素塗布も行われているし、歯磨き粉にはフッ素が入っている。
フッ素が危険なものという認識は個人的には全くありませんが。
少量なら安全だが、大量だと危険、なんてことはほとんど全ての物質に言えること。
保育園、幼稚園などで行なわれるフッ化物洗口の毎日法(週5回法)ではNAF(フッ化ナトリウム)0.05%、フッ化物濃度では230ppm、1回の洗口液5ml中のフッ素量は1.15 mg、推定中毒量(PTD)は4歳児(体重15Kg)で75mgですから、洗口液320mlに相当することが示されています。また、一般に小学生以上に応用される週1回法・フッ化ナトリウム0.2%の場合で、1年生では推定中毒量(PTD)は体重20kgで100mgですから、洗口液110mlに相当することが示されています。フッ化物 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020
エフコートは0.05%濃度なので、中毒量は320ml。
普通に考えれば320mlを飲み込むことは無さそうですが、誤飲することは考えられる。
いや、子供のやることは予想外のことが多く、普通にゴクゴク飲むことも考えられる。
洗口液を飲む、ということは大人には考えられない。あのメントール臭、飲みにくいだろう。しかし、今後子供向けのフッ素入り洗口液で、甘い味の洗口液とか発売されたらどうなるか。
ウチの子2歳は歯磨きする際に、イチゴ味の歯磨き粉を好んで飲み込んでいます。
フッ素の虫歯予防効果は?
幼児の歯科健診でフッ素を塗布されることがあります。市町村によっては無料で実施しているところもあります。
フッ素は年に2~3回定期的に塗布することで、3割程度のむし歯予防効果があるらしいです。
フッ素は、酸に弱いハイドロキシアパタイトという歯の表面のエナメル質の95%以上を占めるカルシウムの結晶を、酸に強いフルオロアパタイト」に変えることで虫歯予防効果を発揮します。
フッ素は多くの食品にも含まれています。お茶にも含まれていて、食後のお茶は虫歯予防に良いようです。
ほとんどの歯磨き粉にはフッ素が配合されています。
水道水にフッ素を入れている国もあるようですが、人体に対する毒性や環境に及ぼす影響が議論されています。
赤ちゃんは歯磨きしなくても大丈夫?
乳歯をひどい虫歯にしたり、早い時期に失ってしまうと、隣り合っている歯が移動して永久歯が生えるスペースが確保できず、歯並びが乱れたり永久歯が生えてこれなくなったりすることがあります。
また、乳歯の虫歯が重症で、歯の根の先などに膿がたまるくらいひどくなると、乳歯のすぐ下でつくられている永久歯の表面のエナメル質を溶かしてしまうことがあります。
その他にも、歯の痛みで噛めない物ができたり、顎の発達が不十分になるなどの影響もあります。
乳歯は生え変わるから虫歯になってもいい、というわけじゃありません。
赤ちゃんにキスしちゃダメ?
産まれたばかりの赤ちゃんの口内には虫歯菌がいないので、歯磨きしなくても虫歯にならないといいます。
しかし、早い子では2歳で虫歯になる子もいるので、歯磨きは大事です。
虫歯菌は、親が子供に口移しで食べ物を与えたり、親が口にしたスプーンを使って赤ちゃんに食べ物を食べさせたり、キスなどでも感染します。
そのため、親子で食器を共有しない、キスをしない等で虫歯にならない子を作ろうと必死なお母さんもいるようです。
しかし、口の中を無菌状態にするのは無理な話で、多くの菌が棲みついていることで人間の生命を脅かすような病原菌から体を守っている側面もあります。
虫歯で命を落とすようなことは、そうそう無いと思いますので、子供に虫歯が見つかったからと言って悲観することは無いかと思います。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。