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吸入剤を牛乳アレルギー患者に使っちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:喘息/COPD/喫煙.この記事は約2分33秒で読めます.
6,539 ビュー. カテゴリ:吸入剤中の乳糖
ドライパウダー式吸入剤のドライパウダーの中には、乳糖が含まれているものがある。
フルタイドロタディスク、ディスカス
レルベアエリプタ
アノーロエリプタ
セレベントロタディスク、ディスカス
リレンザ
アズマネックスツイストヘラー
スピリーバ吸入用カプセル
シムビコートタービュヘイラー
イナビル吸入粉末剤
上記の薬剤は、添加物に乳糖を使用しており、添付文書に「夾雑物として乳蛋白を含む。」との記載がある。
禁忌の項目には「本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者」というニュアンスで、牛乳アレルギー患者には禁忌である旨が記載されている。
2015年8月の改訂で、リレンザとイナビルの添付文書の慎重投与の項目に、「乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者」という記載が追加された。
他の乳糖を含む吸入剤には記載されていないが、そのうち追記されるのだろう。
パルミコートタービュヘイラー、ウルティブロ吸入用カプセル、オンブレス吸入用カプセル、シーブリ吸入用カプセルには「夾雑物として乳蛋白を含む。」という記載は見当たらない。
パルミコートタービュヘイラーは、添加物を含まないようなので、牛乳アレルギーでも使用可能。
ウルティブロ、オンブレス、シーブリは添加物に乳糖を含んているので、牛乳アレルギーに禁忌である。
牛乳アレルギーといってもピンからキリまであるので、一概に禁忌とはいえないと思いますが、エアゾール製剤を使ったほうが無難なのだろうな。
牛乳アレルギー
牛乳アレルギー患者では乳タンパク質のカゼインを添加物として含有する製剤に注意が必要である。
主としてタンニン酸アルブミン製剤や乳酸菌製剤が挙げられる。
経腸栄養剤や一部の制酸・緩下剤、高血圧狭心症治療剤にもカゼインが配合され、これらの医療用医薬品は牛乳アレルギー患者には投与禁忌である。
タンニン酸アルブミンや乳酸菌製剤は急性胃腸炎の腸管の透過性が亢進している状況下で使用されるため重篤なアナフィラキシーも起こり得る。
そのほか、感受性の高い患者では薬剤の賦形剤として使用されている乳糖や口腔ケアを目的に使用されるCPP-ACP(リカルデント)にも留意する必要がある。
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