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ダイアモックスは緑内障に禁忌?
公開. 更新. 投稿者:緑内障/白内障.この記事は約2分8秒で読めます.
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ダイアモックス(アセタゾラミド)は緑内障に適応があります。
緑内障に適応を持ちながら、禁忌の項目に、
次の患者には長期投与しないこと
慢性閉塞隅角緑内障の患者[緑内障の悪化が不顕性化されるおそれがある。]
という記載もみられます。
眼科からダイアモックスが処方されていれば、緑内障の悪化についてはモニタリングされているでしょうし、閉塞隅角緑内障であればなんらかの処置を施すであろうから問題は無いと思われる。
利尿剤と緑内障の副作用
ARBとヒドロクロロチアジドの合剤の副作用に、
急性近視、閉塞隅角緑内障(いずれも頻度不明)
急性近視(霧視、視力低下等を含む)、閉塞隅角緑内障があらわれることがあるので、急激な視力の低下や眼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、速やかに眼科医の診察を受けるよう、患者に指導すること。
という副作用があります。
明確な発現機序は解明されていませんが、閉塞隅角緑内障に関しては、アレルギー反応によって毛様体に浮腫が発現し、虹彩根部前方に偏位し隅角が閉塞するといった説や、水晶体が前方に偏位し、相対的瞳孔ブロックが誘発され眼圧上昇が生じるという考察があります。
ダイアモックスのように緑内障に使われる利尿薬もあります。
緑内障の副作用はヒドロクロロチアジドに関してのみなので、ほかのチアジド系のフルイトランやループ利尿薬のラシックス、ルプラックなどについては緑内障に関する副作用の記載は今のところ無い。
緑内障患者にヒドロクロロチアジドが禁忌とか注意ってわけではありませんが、眼圧の急激な上昇には注意が必要。
ダイアモックスはハイリスク薬?
今更のハイリスク薬に関する認識ですが、
疑義解釈資料の送付について(その3)(平成22年4月30日厚生労働省事務連絡)
(問5)
「特に安全管理が必要な医薬品」の範囲については、以下の考え方でよいか。
① 「抗悪性腫瘍剤」には、薬効分類上の「腫瘍用薬」が該当するほか、それ以外の薬効分類に属する医薬品であって悪性腫瘍に対する効能を有するものについて、当該目的で処方された場合が含まれる。
② 「不整脈用剤」には、薬効分類上の「不整脈用剤」が該当するほか、それ以外の薬効分類に属する医薬品であって不整脈に対する効能を有するものについて、当該目的で処方された場合が含まれる。
③ 「抗てんかん剤」には、薬効分類上の「抗てんかん剤」が該当するほか、それ以外の薬効分類に属する医薬品であっててんかんに対する効能を有するものについて、当該目的で処方された場合が含まれる。(答)
いずれもそのとおり。
抗てんかん目的のダイアモックスやネルボンの場合は、ハイリスク薬として算定可能。
でも、血液凝固阻止目的のエパデールやアンプラーグなどでは算定不可。
適応があるか無いかでわかれる。
個人的には、処方目的のいかんにかかわらず、ハイリスクな薬はハイリスクだと思うのですが。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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