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処方せんの期限が切れたら薬をもらえない?
公開. 更新. 投稿者:薬局業務/薬事関連法規.この記事は約3分21秒で読めます.
3,899 ビュー. カテゴリ:処方せんの有効期限
処方せんの有効期限は通常4日となっています。
それを知ってか知らずか、有効期限を超えて処方せんを持ってくる人がいます。
窓口で気付かないという場合もたまにあります。
有効期限を過ぎてから薬を取りに来た場合は、処方医に有効期限の変更あるいは処方せんの再発行を依頼した上で、薬剤を交付するのが正しい。
と思っていましたが、県によっては有効期限の延長が認められていないという話もあるようで、再発行の方が確実。
個別指導の指摘事項でも「処方せんの使用期間を超過して調剤を行っている例が認められたが、疑義照会を 行っていることを根拠に処方せんの使用期間の延長はできないので改めること。 」と記載されている。
処方せんの期限が切れていた場合に、疑義照会して処方せんの期限を延長してもらえば良いんじゃないか?と考える薬剤師もいる。
法的に絶対NGという根拠は特に見当たらないが、薬剤師的な常識としては、疑義照会での期限延長は不可というのが常識。
保険処方箋の有効期限は発行日を含めて4日である(日曜祝日もカウントされる)。この期間が過ぎると処方箋としての効力を失い、これによって調剤をする事はできなくなるため、医療機関にて再発行を受けなければならない。疑義照会での延長は原則認められていない。これは4日も経てば患者の容態も変化し、本当に投薬が必要かどうか再考しなければならない事もあるからである。
処方箋 – Wikipedia
処方せんを再発行してもらう?
期限切れの処方せんを持ってくる患者さんがいる。
当然、薬をお渡しすることはできない。
中には、入力忘れと偽り、調剤日を変更して調剤してしまう薬局も、あった。
でも、普通は調剤しない。
しかし、FAXで事前に受け付けて、入力してしまっていた場合で、患者さんに電話して「必ず取りに行くので」と言われた常連さんの場合、お渡ししてしまう、かも。
でも、調剤しないのが決まり。
なので、医療機関のほうに相談してもらって、処方せんの再発行をお願いしてもらうという対応がベスト。
ただ、再発行となると、手数料が発生したり、医療機関のレセコンによっては処方日を変えたりできないものもあるので、後付けで処方箋の有効期限のところに日付を記載して持ってくることもある。本来はダメですが。
医療機関によっては、処方日のところを書き換えて訂正印を押してくることもある。しかし、これは薬局に指導が入った場合、かなり突っ込まれそうではある。
以前勤めていた薬局前の診療所では、たまに発行日が前日から更新されずに処方されていたこともあった。
処方せん発行日も疑義照会では訂正できないので、再発行が必要となる。
個人的には、「投薬が必要かどうか再考しなければならない事もある」ってことは「再考しなくても良い事もある」ってことで、生活習慣病的な患者さんでは、もうちょっと緩くしてもいいと思うので、疑義照会でOKなら訂正も可能にして良いのではないかと思うのですが。
期限の切れた処方せん、自費ならOK?
Q.期限切れの処方せんを持参した患者が自費で調剤してほしいと申し出た場合、調剤してよいか
A.自費・保険調剤のいかんにかかわらず、新たな処方せんの交付を得ない限りは調剤できない。
処方箋の使用期限はなぜ4日?
時折、期限の切れた処方せんを持ってくる患者さんがいる。
特に、FAXを送ったから4日過ぎても大丈夫だろう、という患者。
以前勤めていた薬局では、FAX処方せんを受け付けた時点で調剤も入力も済ましており、受け付けたことになってしまっていたので、ある程度期限を過ぎていても薬を渡していた。
しかし、現在勤めている薬局では、4日の期限を過ぎれば、入力を取り消す形をとっている。
ある意味当然の対応なのだろうけど、ご立腹される患者さんもおられるわけで。
事前に電話連絡はするようにしていますが、つながらないケースもあり。
処方せんには「交付の日を含めて4日以内に保険薬局に提出すること」
と使用期限が書かれています。
なぜ?
基本的には病気で病院にかかって薬がなくてもいい状態が5日以上続くのはおかしいと思いますが、慢性疾患でいつも同じ薬の場合は1週間後にもらっても全く問題ないと思います。
4日という理由は「法律で決まっているから」としか答えようがありません。
年末年始でどこの薬局も閉まってたとしても、4日くらいあればどこかの薬局で薬もらえるだろう、という考え?
医者が使用期限の欄に日付を書いてくれれば、その日まで使えるので、どうしても4日以内にもらえない人は医者に言えばいいです。
(備考欄に延長理由の記載が必要と指摘されたとの話もあります)
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。
4 件のコメント
字が小さくてというけれど、利用者の大半は処方箋に興味がないのではないかと感じる。
○○はでてないの?って聞いてくる人がよくいるけれど、薬の名前わかるなら処方箋に書かれているかどうか自分でもわかるだろうに・・・。処方箋見せながら「書いてませんよ?」っていっても、「私はそこに何が書いてあるかわからない」と。ちゃんと日本語で印字された処方箋なんですけどね。
疑義照会して延長許可とってもダメというのは釈然としない。有効期間は四日以内あるいは医師の指定日までなので、疑義照会であらためて期限を指定されたと解釈できそうですが‥。レセプトでも備考欄に~まで使用期間延長と入れて請求してますが返戻されたことはありません。ちなみに、ある大学病院からは、突き返さず、とりあえず疑義照会かけるよう言われたことがあります。まあ、さすがに常習者に3週間過ぎたものを持って来られた時は、自分で病院に再発行を願い出るようにと、お断りしましたが。
最後の
「使用期限の欄に日付を書けば延長できるのか?
処方せんの「処方せんの使用期間」の欄に日付さえ書けば、その日まで使用期限を延ばせる、と思っている医師も多い。
ただ、それだけでは不十分。」
というところの根拠となる通知は、新薬等の長期投与についての通知であり、処方箋の使用期限の話とは全く別物かと思いますが、いかかでしょう?
ご指摘ありがとうございます。
該当箇所はわかりづらいので削除しました。今後ともよろしくお願いいたします。