記事
NSAIDsで血圧上昇?
公開. 更新. 投稿者:痛み/鎮痛薬.この記事は約1分4秒で読めます.
3,478 ビュー. カテゴリ:NSAIDsの昇圧作用
NSAIDsはプロスタグランジンの合成を阻害する作用があります。
NSAIDsが腎臓においてプロスタグランジン合成を抑制することで、水分やナトリウムイオンが貯留して体液循環量が増加するため、昇圧作用を示します。
降圧剤ではNSAIDsが併用注意となっているものが多い。
自分は頭痛持ちなので、NSIADsが手放せませんが。
高血圧にならないように注意しよう。
NSAIDsと血圧
NSAIDsが血圧を上昇させる機序は以下のように考えられている。
NSAIDsはシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、アラキドン酸からプロスタグランジン(PG)への代謝を妨げる。
この結果、プロスタサイクリン(PGI2)やプロスタグランジン(PGE2)のような血管拡張作用およびNa利尿作用を有する物質が減少する。
これに伴って体液量が増加し、血圧が上昇する可能性がある。
健常人では、NSAIDsの投与によって血圧が上昇することはまれであるが、高齢者や腎機能が低下した患者では、体液の貯留傾向が高まることにより、血圧上昇が起きやすい。
またACE阻害薬は、ブラジキニンの分解も抑制する。
ブラジキニンはアラキドン酸の遊離を促しPGの産生を促進させる作用を有している。
従って、NSAIDsのCOX阻害作用によりアラキドン酸からPGへの代謝が阻害されれば、ACE阻害薬が持つこの部分の降圧効果も減弱してしまう。
参考書籍:日経DI2013.6
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。