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爪を切りすぎたら傷害罪?
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4,493 ビュー. カテゴリ:懲戒解雇
爪処置めぐり無罪、元看護課長と病院が和解 医療ニュース yomiDr.-ヨミドクター(読売新聞)
入院患者の爪の処置を巡って傷害罪に問われ、福岡高裁で無罪が確定した北九州八幡東病院(北九州市)の元看護課長、上田里美さん(45)が、同病院を運営する特定医療法人・北九州病院に地位確認などを求めた訴訟は18日、福岡地裁小倉支部(岡田健裁判長)で、病院側が上田さんの懲戒解雇を撤回することで和解した。
和解後、記者会見した上田さんは「新しい自分として生きるスタートラインにしたい」と喜んだ。現在は福岡県内の別の医療機関に勤務し、爪のケアにも携わっているという。
上田さん側の弁護士によると、2010年10月31日付で病院を円満退職したこととし、金銭面などでも合意。上田さんは未払い賃金などの支払いを求めていたが、支払われる名目や金額は「答えられない」とした。
(2011年11月19日 読売新聞)
現在すでに別の医療機関で働いているのね。
懲戒解雇を撤回させるメリットはあるのかな。
調べたら退職金がもらえないみたいで。
冤罪だったとわかっても、裁判までしないと懲戒解雇を撤回させられないのって面倒だな。
爪はぎ虐待は冤罪?
9月16日、認知症患者の「爪をはいだ」という傷害容疑で逮捕・起訴されていた上田里美看護師に逆転無罪判決が下された。 「正当なケア」を行っていた看護師は、なぜ事件に巻き込まれ、「虐待看護師」の濡れ衣を着せられていったのか?
★黙殺された無実の訴え あの時、病院で何が起きていたのか★
事件の発端は同僚看護師の北九州八幡東病院への内部告発だった。 しかし、当時の看護部長は法廷でこう証言した。 「院長と一緒に爪を見ましたが、とてもきれいでした。爪をはがしたのではなく、ケアでした。」 しかし、病院本部は院長や看護部長の意見を聞かず、「爪はぎ虐待があった」という前提で謝罪会見を開いてしまったという。
★ひとつの方向に暴走する4つの権力★
会見の直後から、マスコミは「爪はぎ事件」として連日センセーショナルに報道、上田さん家族の人生は一変する。 さらに、北九州市も病院本部の報告を元に「虐待」と認定。1週間後、福岡警察は上田さんを逮捕。 密室での激しい取調べの末、自白調書にサインさせる一方、「看護目的の正当行為」という声は黙殺されていく。
病院、マスコミ、行政、警察・・・ 4つの権力が雪崩のように一方向に走り始めた。
★家族の闘いに独占密着★
上田さんが逮捕されて3年2ヶ月。 拘留は100日以上に及び、一審の有罪判決に打ちのめされた。 さらに、上田家族は心無いマスコミ報道にも怯え続けなければならなかった。 番組では、メディアとして一番最初に上田さんと接触し、事件はケア行為であったことを確信した。 以降、2年半に渡って上田さんと、彼女を支える家族の闘いに独占密着。 無罪確定までの長く過酷な日々を記録し続けた。
番組を一部見ましたが、高齢者の爪切りって難しいですね。
爪がボロボロ取れてしまう。
こんなんで虐待とか言ってたら、爪切りできませんね。
冤罪でした。
爪を切り過ぎて傷害罪
asahi.com(朝日新聞社):つめ切除事件、看護師に逆転無罪判決 福岡高裁 – アピタル(医療・健康)
北九州市の病院で2007年、認知症の入院患者2人の足のつめを切除してけがをさせたとして傷害罪に問われた看護師、上田里美被告(44)の控訴審判決が16日、福岡高裁であった。陶山博生裁判長は「看護行為と認められる」として、懲役6カ月執行猶予3年(求刑懲役10カ月)とした一審・福岡地裁小倉支部判決を破棄し、無罪を言い渡した。
判決などによると、上田被告は北九州八幡東病院の看護課長だった07年6月、入院中の当時89歳と70歳の女性2人の足のつめ計3枚をつめ切り用ニッパーで深く切ったり取り去ったりして、出血を伴うけがをさせたとされていた。
高齢患者の伸びたり厚くなったりしたつめはシーツなどにひっかかる危険があり、清潔に保つ目的からも切除するのは看護ケアの一環として位置づけられている。今回は出血したりつめがなくなったりしたことから「事件」となり、被告の行為は患者への「ケア」なのか、傷害罪にあたるのかが争われた。
陶山裁判長はまず、上田被告の捜査段階の供述調書について「警察官からつめをはがしたと決めつけられ、認める供述をした」とし、さらに「その供述に沿って検察官に誘導された」と指摘。「信用できない」と述べた。
そのうえで、被告の行為が傷害罪にあたるかどうか検討。3枚のつめのうち1枚は、ばんそうこうをはがした際に取れたなどとして「故意がない」とし、傷害罪にあたらないと判断した。
一方、深く切った2枚については「つめによって保護されている皮膚の一部を露出させた」として、傷害罪の構成要件には該当するとした。だが、専門家の証言をもとに「出血は想定外に生じた微少なものだった」などとして、「看護行為として必要性がある」と判断。正当な業務行為にあたり、違法ではないと結論づけた。
この事件では、09年3月の一審判決は「患者への配慮を欠き、正当な看護行為ではない」として有罪としたが、被告が控訴。同年8月からの控訴審では、検察側、弁護側ともに別々の医師の証人尋問などを行い、今年6月の第6回公判で結審した。
控訴審で検察側は「(職場の人間関係などによる)欲求不満を解消し、隠微な楽しみを得るため、つめを切り詰めるなどして出血させた。正当な業務行為ではない」として傷害罪にあたると主張した。
弁護側は「当時の標準的手法に照らしても優れたつめケアで、正当な看護行為だった」と主張。控訴審で検察側証人として出廷した医師が「処置後の状態は適切」「行為自体は問題ない」と証言した点について、弁護側の主張に沿う見解だとしていた。事件をめぐっては、日本看護協会も「看護ケアである」との見解を出していた。
切るのを怠って転倒の原因になれば、それもまた責められるのでしょうし。
切りすぎたら傷害罪。
それではやってられませんね。
ただ、女性患者の次男が「母は足を触られることに、恐怖感を抱いていた」と話していることから、深く切りすぎていたのは事実でしょう。
でも、常識的には看護師が、治療が必要になるまで深く爪を切るとは考えにくい。
でも、少ない人数で介護している施設が時間短縮を図ろうとすれば、爪はなるべく深く切る、なんてことも考えられるかな。
刑事裁判としては無罪で妥当、民事裁判で損害賠償は請求できるかな。
入院患者の足の爪剥がし、看護助手の女また逮捕 医療ニュース yomiDr.-ヨミドクター(読売新聞)
勤務先の病院で入院患者の足の爪を剥がしたとして、京都府警五条署は25日、京都市西京区川島六ノ坪町、看護助手・佐藤あけみ容疑者(37)を傷害容疑で逮捕した。
容疑を認め、「仕事のストレスがたまり、イライラしてやった」と供述。佐藤容疑者は7年前にも、仕事上のストレスなどから同市内の別の病院で同様の事件を起こして逮捕され、傷害罪で懲役3年8月の実刑判決を受けていた。
発表によると、佐藤容疑者は24日午前10時30分頃、京都市中京区の毛利病院で、手首の骨折などで入院していた女性(80)の左足親指の爪を手で剥がした疑い。
この女性以外にも患者数人が爪を剥がされた形跡があり、同署が詳しく調べている。
同日正午過ぎ、巡回中の看護師が、女性の爪が剥がれ出血していることに気付き、病院側がこの女性のシーツ交換などを担当した佐藤容疑者に事情を聞いたところ、「自分がやった」と認めたため、同署に通報した。
日本看護協会などによると、看護助手は看護師を補助する職種で、国家資格など公的資格は必要ないという。同署によると、佐藤容疑者は、看護助手を募集していた同病院の面接を受け、「経験があり、夜勤もします」などと説明。今月6日に採用され、同日から勤務していた。
佐藤容疑者は、別の病院で看護助手として勤務していた2004年9~10月、女性患者6人の爪計49枚を剥がし、06年1月に実刑判決を受けたが、同署によると、毛利病院側はこのことを知らなかったという。
(2011年8月25日 読売新聞)
稀に故意に爪をはがす人間もいる。
怖いですね。
冤罪ばかりではありません。
筋弛緩剤事件
筋弛緩剤事件、守受刑者の弁護団が再審請求へ 医療ニュース yomiDr.-ヨミドクター(読売新聞)
仙台市の北陵クリニック(廃院)で2000年、入院患者の点滴に筋弛緩(しかん)剤を混入したとされる事件で、殺人と殺人未遂の罪に問われ、最高裁で無期懲役が確定した元同クリニックの准看護師守大助受刑者(40)の弁護団が、月内にも仙台地裁に再審請求する方針を固めた。
弁護団によると、新証拠として、東京薬科大の元教授が行った筋弛緩剤成分の分析結果をもとに作成した意見書などを提出する。意見書は、患者5人の血清などの資料から筋弛緩剤成分「ベクロニウム」が検出されたとする警察側の鑑定結果を否定する内容だという。
このほか、長崎大教授による「(患者の容体急変は)筋弛緩剤投与によるものではなく、難病のミトコンドリア脳筋症が急激に悪化したため」とする意見書もあるという。弁護団は「公判で提出された鑑定結果は証拠にならない」と主張し、無罪判決を求めている。
最高裁は、患者の容体急変は筋弛緩剤混入によるもので、守受刑者が点滴に筋弛緩剤を混入させたとする1審・仙台地裁判決を支持。08年3月に刑が確定した。
(2012年1月6日 読売新聞)
ベクロニウムを検出したとする鑑定に科学性はありません
筋弛緩剤が検出されたという事実そのものが不明確となれば、無罪でしょう。
筋弛緩剤事件
筋弛緩剤事件、再審請求へ 医療ニュース yomiDr.-ヨミドクター(読売新聞)
仙台市の北陵クリニック(廃院)で2000年、入院患者の点滴に筋弛緩(しかん)剤を混入したとされる筋弛緩剤事件で、1人への殺人と4人の殺人未遂の罪に問われ、最高裁で無期懲役が確定した元同クリニック准看護師守大助受刑者(39)の弁護団が、8月にも仙台地裁に再審請求する方針を固めた。弁護団は無罪判決を求めている。
弁護団によると、新証拠として、被害者の1人で現在も重体の大島綾子さん(21)の容体が急変したのは「筋弛緩剤を投与したためではなく、難病のミトコンドリア脳筋症が急激に悪化したため」とする長崎大教授で医師の意見書を提出する。意見書は、綾子さんには手足のけいれんがあったほか、脳卒中のような発作や血中乳酸値が高くなるなどの症状があり、筋弛緩剤の中毒という診断は誤診と主張している。
最高裁は、被害者の症状などから、容体急変は筋弛緩剤混入によるもので、守受刑者が点滴に筋弛緩剤を混入させたとする1審・仙台地裁判決を支持。08年3月に刑が確定した。
この事件の真相はどうなんでしょう。
冤罪ではないか、という見方が強いようですね。
動機がない。
点滴の筋弛緩剤では効かない。
患者から検出された筋弛緩剤のデータが怪しい。
など。
容態が急変した5人の患者さんはすべて病気によるもの、という。
もしそうだとしたら、酷い冤罪事件です。
不要な手術をしたら傷害罪?
140人に不要な心臓手術…奈良・山本病院 医療ニュース yomiDr.-ヨミドクター(読売新聞)
診療報酬詐欺や肝臓手術による患者死亡が刑事事件になった奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」(2009年7月廃院)で、必要のない心臓の手術が140人の患者に行われていたことを大阪市など4市がそれぞれ鑑定を依頼した専門医が確認した。
手術の全過程を記録した動画が見つかり、手術すべき病状でなかったことが裏付けられたという。
問題の手術は、心筋梗塞を防ぐため、心臓の冠動脈にステントという金網状の筒を内側から入れ、エックス線で透視しながら血管を広げる心臓カテーテル治療の一種で、ステント挿入術とも呼ばれる。
手術は主に山本文夫元理事長(53)(詐欺罪で服役中)が担当。病院の手術室のエックス線撮影装置には自動録画機能があり、奈良県警が詐欺事件で押収し、奈良県に返還した記録の中に、手術の様子を撮った動画のディスクが含まれていた。
ステント挿入術で診療報酬を請求できるのは、冠動脈の内径の75%以上が詰まっている場合だけ。ところが、山本病院の動画を、大阪市の依頼を受けた大学病院の循環器内科医7人が検討すると、ステント挿入が必要でないことが次々に判明。116人のうち、98人が「不要な手術だった」と結論づけた。
同様の検討は堺市、京都市、大阪府東大阪市でも行われ、計42人の手術が「不要」と判断された。
大阪市の担当者は「全く詰まりがない患者への手術も動画に残っていた。明らかな不正だ」と言う。ステント治療の専門家は「ステント挿入には動脈破裂や血栓などの危険が伴う。故意で行ったとすれば傷害罪が成立しうる」と指摘する。
山本病院は、ホームレスなど生活保護の患者を中心に受け入れていた。大阪市などは、生活保護で支払った診療報酬を「不正、過剰請求の疑いがある」として債権届を出し、立証作業を進めてきた。
読売新聞は、山本元理事長に書面で釈明を求めたが、7日午後1時までに返答はなかった。
◆心臓カテーテル治療=太ももの付け根や腕の動脈からカテーテル(細い管)を使ってステント(金網状の筒)を入れるなどし、動脈硬化によって狭くなったり詰まったりした心臓の冠動脈を広げる。
録画しちゃってたんですね。
動かぬ証拠。
手術中の様子って普通に録画されてるものなのかな。
結構高度な医療機器っぽいですが。
ホームレスなら殺しても構わないと思っていたのでしょうか。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。
1 件のコメント
>患者の次男が「母は足を触られることに、恐怖感を抱いていた」と話していることから、深く切りすぎていたのは事実でしょう
他人に爪を切られること自体に恐怖を訴えるのはごく普通のこと。完全に身を委ねて平気でいるほうが稀。
こういう知った風な思い込み・決めつけが積もり積もってただのケアが「虐待」になった事件。