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細菌と真菌の違いは?
公開. 更新. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約1分19秒で読めます.
3,158 ビュー. カテゴリ:細菌とは?
細菌と真菌は何が違う?
細菌は原核生物。真菌は真核生物。
原核生物である細菌には動物細胞のような核膜がなく、染色体などは細胞質に浮遊しているため、核の存在は不明瞭です。
また、染色体も1つしかなく、ミトコンドリアや小胞体などの細胞小器官もありません。
さらに、動物細胞と異なり、細胞膜の外側に細胞壁を有することもまた、重要な特徴の1つです、
細胞壁は一定の形と硬さをもち、浸透圧などから菌を保護する役目を果たしています。
真菌とは?
一般に広く「カビ」と呼ばれる真菌の仲間には、醸造や発酵に関与する酵母や、キノコまでもが含まれます。
真菌の形態には、多細胞が連なる糸状菌(菌糸性真菌)と、球形の酵母(酵母様真菌)、そして発育の条件により両者の形をとる二形性真菌があります。
真核生物である真菌の細胞は、角膜を有し、ミトコンドリアや小胞体などの細胞小器官も有する点で細菌とは大きく異なりますが、細胞壁がある点では細菌と同じです。
この細胞壁には、ヒトの細胞には存在しない、真菌の細胞壁特有の多糖体が含まれるため、その検出が真菌感染症の診断にも使われています。
人間は真菌と同じ、真核生物です。
そのため、真菌だけに働く水虫の薬を作ることは難しいと言われて、漫画ブラックジャックの中でも「ものの本によれば、風邪と水虫と癌のうち、どれか一つでも完全に治す方法を発見した人は、まちがいなくノーベル医学賞をとれる」という記述がありました。
黴菌とは?
日本字は昔から目に見えない有害な微生物を総称して「ばい菌」と呼んできました。
ばい菌は「黴菌」と書き、その漢字はカビ(黴)と同じです。
ちなみに、カビとキノコはどちでも真菌の仲間であり、同じ糸状菌に分類されますが、どちらで呼ぶかは見た目だけの判断のようです。
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