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クラバモックスの調剤は面倒?
公開. 更新. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約2分6秒で読めます.
6,960 ビュー. カテゴリ:クラバモックス
今はクラバモックスの分包品があるので、かなり調剤は楽になりました。
以前は粉を水に溶かしてから患者さんに渡しており、面倒な調剤が必要でした。
添付文書の調整方法には以下のように書かれています。
(1) 調製方法
容器に以下に示す容量の約3分の2の水を先に加え、激しく振り混ぜた後、残りの水を加えて更に振り混ぜる。
容器:10.1g瓶(懸濁時50mL)
加える水の量:45mL
1日量:0.75mL/kg
これは一瓶使ったときの調整方法。
一瓶分作るわけにはいかないので、用量を量って、それに応じた懸濁液の量を調整してお渡しする。
体重別処方早見表を見ながら。
でも、懸濁液の量なんて、味以外にさほど影響なさそうなんで、適当で良いと思いますが。
クラバモックスの分包品
クラバモックスの分包品は、1包0.505gと1包1.01gのものがある。
用法は、
通常、小児には、クラバモックスとして1日量96.4mg(力価)/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。
1.01g中に、日局クラブラン酸カリウム 42.9mg(力価)、日局アモキシシリン水和物 600mg(力価)が配合されているので、体重10kgで1日量1.515g、体重20kgで1日量3.03gと計算できるが、添付文書にはおおざっぱに、以下のようになっている。
1日量(ドライシロップとして):1.01g
体重:6~10kg
1日量(ドライシロップとして):2.02g
体重:11~16kg
1日量(ドライシロップとして):3.03g
体重:17~23kg
1日量(ドライシロップとして):4.04g
体重:24~30kg
1日量(ドライシロップとして):5.05g
体重:31~36kg
1日量(ドライシロップとして):6.06g
体重:37~39kg
クラバモックスとオーグメンチンの違い
クラバモックスとオーグメンチンという同じ成分の薬があります。
どちらも主成分はアモキシシリンというペニシリン系の抗生物質です。
どちらもそのペニシリン系抗生物質以外にクラブラン酸という物質が含まれています。
クラブラン酸はペニシリンに似た形をしていて耐性菌が抗生物質を分解しようとするのを防ぐ囮の役割をします。
クラバモックスもオーグメンチンもクラブラン酸とアモキシシリンの合剤ですが、配合比率が違います。
クラバモックスが1:14で、オーグメンチンが1:2。
アモキシシリンの比率を多くして抗菌力を強め、クラブラン酸の比率を少なくして下痢の副作用を減らすように改良したのがクラバモックスという訳です。
しかしそもそも剤形が違うので、クラバモックスは小児用のドライシロップ、オーグメンチンは錠剤なので成人用という使い分けになります。
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2 件のコメント
お世話になります。
クラバモックス(瓶)を体重に合わせて、粉の剤形で外来処方するって可能でしょうか?
10kg未満の子には、505mg×2包/日でも多いので。
コメントありがとうございます。
添付文書上「ボトル製剤を使用する場合は、1日量(調製後懸濁液として)が0.75mL/kgになるよう調製すること。」
となっているので、ふつうに処方せんに用量を記載しても、薬局では懸濁液にして調剤するでしょう。
クラブラン酸の吸湿性が高いので、そのように調整したほうが分解されにくいらしいので。
それに、クラバモックスの粉は細かくて分包機に粉が残ってしまって撒きにくいということも言われてます。
用法にわかるように「粉のまま調剤してください」とでも書けば、粉のまま外来処方することは可能かもしれませんが。
疑義照会される可能性は高いかと。