記事
アリドネパッチは毎日違う場所に貼らなきゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:認知症.この記事は約3分34秒で読めます.
2,325 ビュー. カテゴリ:貼付部位を毎回変更すること
アリドネパッチは同じ場所に貼っちゃダメなの?
ニトロの貼付剤とか認知症、パーキンソンの貼付剤ありますが、皮膚にダメージを与えるので「貼付部位を毎回変えてください」というざっくりした指導は行っていた。
しかしドネペジルの貼付剤であるアリドネパッチの添付文書には、
「皮膚刺激を避けるため、貼付部位を毎回変更し、同一部位への貼付は、7日以上の間隔をあけること。」
「 本剤を剥がした後は、貼付部位への直射日光を3週間は避けるよう指導すること。」
という、他よりも厳しめの皮膚刺激に対する注意書きが記載されている。
「貼付部位を毎回変える」という記載のある他のテープ剤、ビソノテープ、アレサガテープ、イクセロンパッチ、エストラーナテープ、ジクトルテープ、デュロテップMTパッチ、ニコチネルTTS、ニトロダームTTS、ニュープロパッチ、ネオキシテープ、ハルロピテープ、バソレーターテープ、フェントステープ、フランドルテープ、ホクナリンテープ、ミニトロテープ、メディトランステープ、メノエイドコンビパッチ、ラフェンタテープ、リバスタッチパッチ、ロナセンテープ、ワンデュロパッチなどがあるが、いずれも同一部位への貼付間隔については特に記載されていなかった。
ノルスパンテープには、「同じ部位に貼付する場合は、3週間以上の間隔をあけること。」と記載があった。処方見たことなかったので知らなんだ。ノルスパンテープは1週間貼りっぱなしのテープ剤なので3か所のローテーションでいける。
メーカー作成のアリドネパッチ貼付時のポイントには以下のようなローテーションが推奨されている。
しかし、貼付間隔が指示されていない貼付剤でも、少しずらして2か所でローションしていたらかぶれやすいことは言うまでもなく、アリドネパッチのように1週間くらいは同じ場所に貼らないほうが良いのは他のテープ剤でも同様である。
アリドネパッチとリバスタッチパッチ
認知症治療薬の貼り薬といえば、リバスタッチ/イクセロンパッチ(リバスチグミン)しか知らなかったが、ドネペジルのパッチ剤「アリドネパッチ」が2022年12月23日に承認されていた。
アリドネパッチの規格は、27.5㎎と55㎎。用法用量は以下の通り。
通常、軽度~中等度のアルツハイマー型認知症患者にはドネペジルとして、1日1回27.5mgを貼付する。高度のアルツハイマー型認知症患者にはドネペジルとして、27.5mgで4週間以上経過後、55mgに増量する。なお、症状により1日1回27.5mgに減量できる。
本剤は背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健康な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替える。
2規格のみで、必ずしも漸増する必要は無い。4規格あり、しかも併売で期限の短いリバスタッチ/イクセロンに比べれば使い勝手は良いのかも知れない。
パッチ剤の長所としては、
●介護者による患者への投与管理が容易になる
●嚥下困難や寝たきり患者などへの投与においてアドヒアランスの向上が期待される
といったものがある。
アリドネパッチの面積は、
アリドネパッチ27.5mgが63cm2
アリドネパッチ55mgが115cm2
リバスタッチパッチ4.5mgが(約)2.5cm2
リバスタッチパッチ9mgが(約)5cm2
リバスタッチパッチ13.5mgが(約)7.5cm2
リバスタッチパッチ18mgが(約)10cm2
に比べると、デカい。皮膚に悪そう。
経皮吸収の悪いドネペジルを無理くりパッチ剤にしたような気がする。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。