2024年11月4日更新.2,470記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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イノラスの包装には2つある?

イノラス125mL

イノラス配合経腸用液に、現行の187.5mL包装に加え、125mL包装が発売された。

187.5mL包装は、ヨーグルトフレーバー、りんごフレーバー、コーヒーフレーバー、いちごフレーバーの4種類があるが、125mL包装は、コーヒーフレーバーと紅茶フレーバーの2種類のみである。
なぜフレーバーを合わせてこないのかは理解できない。パッケージだけなら同じフレーバー使った方がコスト安いだろう。

いずれも28本入りの包装である。
イノラスの薬価が1.46円/mLなので、187.5mL包装の場合1ケース=187.5×28×1.46=7665円になる。125mL包装の場合1ケース=125×28×1.46=5110円になる。
少ない容量であれば廃棄時の損失は少なくなるので、そういう意味では125mL包装は薬局にプラス。

イノラスの用法は、添付文書上1日562.5~937.5mL(900~1,500kcal)であるが、食事の補助として使われることもあり、使用量には幅がある。
1日3回で処方された場合、187.5mL包装だと「イノラス配合経腸用液 562.5mL」だが125mL包装だと「イノラス配合経腸用液 375mL」になる。今後はきちんと用量を確認し、調剤ミスにも気をつける必要がある。
ラコールの場合も200mLと400mLの2規格存在するが、400mLは胃ろうチューブのアダプタが取り付けられるようになっており、用途によって使い分ける。200mLの代わりに400mL、400mLの代わりに200mLを使っていいかは使い方によって患者と相談する必要がある。
イノラスの場合は、187.5mLの代わりに125mLで調剤するというのはほぼ不可能だろう。そのうち187.5mL包装は販売中止にする方向ならよいが。

各製品のカロリーは以下の通り。

商品名容量カロリー
エンシュアリキッド250mL250kcal
エンシュアH250mL375kcal
エネーボ配合経腸用液250mL300kcal
ラコールNF配合経腸用液200mL200kcal
ラコールNF配合経腸用液400mL400kcal
ラコールNF配合経腸用半固形剤300g300kcal
イノラス配合経腸用液125mL200kcal
イノラス配合経腸用液187.5mL300kcal

製造コストやら輸送コストやらメーカーも色々と大変なんだろうな。
でも、薬局でも定期的に廃棄してるし、廃棄する時もそのままゴミ箱に捨てられないし水道に流して時間かかるし、1回の処方で終わる患者もざらにいるし、1箱5000円以上を捨てたらその患者の利益飛ぶし。

フレーバー何種類も作ったり、包装を何種類も作ったりしてデッドストックのリスクを上げるばかりじゃなくて、28本包装だけじゃなくて14本包装作ったりしてほしい。

メイバランスを保険適応させて、市販もできるようにすれば、必要分近所のドラッグストアで買ってきたりできるのに。
あるいは、1粒食べれば10日間は何も食べなくてもOKな仙豆が発売されたらいいのに。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

2 件のコメント

  • 3児のパパ のコメント
         

    いつも参考にさせていただいております。

    一点、ラコールについてですが、200mLと400mLでは形状が異なり、400mLの方はチューブに接続するタイプなので、用途に応じての使い分けになると思います。

  • yakuzaic のコメント
         

    コメントありがとうございます。

    そうなんですね。記事修正します。ありがとうございました。

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