記事
クラバモックスを粉のまま飲んじゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約1分12秒で読めます.
8,627 ビュー. カテゴリ:クラバモックスの飲み方
クラバモックス小児用ドライシロップは、なぜ粉のままで飲めないのか?理由は大きく2つあります。
(1)粉のままでの服用した場合の薬物動態などのデータが無いため、推奨できない。(2)細かい粒子で飛散性も高く、そのまま服用するには飲みにくい(むせる)。
元々、難治性の中耳炎を目標として、子供向けの液剤を開発していた経緯があるため、あくまで「液剤」という認識で生まれたお薬です。
薬局内での調剤が手間だと言う意見も多く寄せられたため、現在はアルミヒートで包装された分包品も販売されていますが、やはりあくまでも水に溶かして服用していただくことが前提です。
分包製剤を投与する際は、①包装は勢いよく開封せず、はさみなどを使って静かに開封する、③開封した薬は飲み切る、ことを患者に必ず指導するようにしたい。
クラバモックスは高脂肪食によりクラブラン酸のバイオアベイラビリティが顕著に低下するため、服用時点が「食直前」となっている。
食前に飲み忘れて食事を摂ってしまった場合には、食後2時間あけて服用するとよい。
クラバモックスには、分包製剤と瓶入りの製剤がある。
分包製剤は個包装のまま交付できるが、飛散性が高く飲みにくいので、直接口に入れずに服用時に子供が飲み切れる程度の水で溶かして飲むように指導する。
一方、瓶入りの製剤では、クラブラン酸に吸湿性があるため、あらかじめ加水し懸濁液にして交付する。懸濁液は時間がたつと褐色に変色し、力価が低下するため、冷蔵庫で保管し、10日以内に使用する必要があるほか、薬剤が投薬瓶の底に沈むため服用前によく振ることなど、分包製剤とは違った指導が必要である。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。