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アテキュラとエナジアの違いは?
公開. 更新. 投稿者:喘息/COPD/喫煙.この記事は約2分25秒で読めます.
8,417 ビュー. カテゴリ:LABA/LAMA/ICS配合喘息治療剤
2020年06月29日に、 LABA/LAMA/ICS配合喘息治療剤「エナジア吸入用カプセル中用量、高用量」と、LABA/ICS配合喘息治療剤「アテキュラ吸入用カプセル低用量、中用量、高用量」 の製造販売承認が取得された。
吸入剤の種類、デバイスがロタディスクだけだった頃が懐かしい。今やついていけていない現状。 吸入薬指導加算を算定するためにも、覚えておかなければならない。
分類 | 医薬品名 | 成分 | デバイス | 適応症 | 息止め |
---|---|---|---|---|---|
β2刺激薬(SABA) | サルタノール | サルブタモール硫酸塩 | インヘラー | 喘息、COPD | 少なくとも3~4秒以上 |
メプチン | プロカテロール塩酸塩水和物 | エアー、キッドエアー、クリックヘラー、スイングヘラー、吸入液 | 喘息、COPD | 数秒間 | |
β2刺激薬(LABA) | オンブレス | インダカテロールマレイン酸塩 | ブリーズヘラー | COPD | 苦しくならない程度 |
オーキシス | ホルモテロールフマル酸塩水和物 | タービュヘイラー | COPD | 不要 | |
セレベント | サルメテロールキシナホ酸塩 | ロタディスク、ディスカス | 喘息、COPD | 少なくとも3~4秒以上 | |
抗コリン薬(LAMA) | シーブリ | グリコピロニウム臭化物 | ブリーズヘラー | COPD | 苦しくならない程度 |
エクリラ | アクリジニウム臭化物 | ジェヌエア | COPD | 3~5秒程度(苦しくならない程度) | |
エンクラッセ | ウメクリジニウム | エリプタ | COPD | 少なくとも3~4秒以上 | |
スピリーバ | チオトロピウム臭化物水和物 | レスピマット、ハンディヘラー | 喘息、COPD(2.5μg) | 苦しくならない程度の間 | |
抗コリン薬(SAMA) | アトロベント | イプラトロピウム臭化物水和物 | エアゾール | COPD | 数秒間 |
抗コリン薬(LAMA)+β2刺激薬(LABA) | アノーロ | ウメクリジニウム/ビランテロール | エリプタ | COPD | 少なくとも3~4秒以上 |
ウルティブロ | グリコピロニウム臭化物/インダカテロールマレイン酸塩 | ブリーズヘラー | COPD | 苦しくならない程度 | |
ビベスピ | グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | エアロスフィア | COPD | 3秒以上 | |
スピオルト | チオトロピウム臭化物水和物/オロダテロール塩酸塩 | レスピマット | COPD | 苦しくならない程度 | |
ステロイド | オルベスコ | シクレソニド | インヘラー | 喘息 | 5~10秒間 |
キュバール | ベクロメタゾンプロピオン酸エステル | エアゾール | 喘息 | ゆっくち5つ数える間 | |
パルミコート | ブデソニド | タービュヘイラー、吸入液 | 喘息 | 不要 | |
アズマネックス | モメタゾンフランカルボン酸エステル | ツイストヘラー | 喘息 | 軽く息を止める | |
フルタイド | フルチカゾンプロピオン酸エステル | ロタディスク、ディスカス、エアゾール | 喘息 | 少なくとも3~4秒以上 | |
アニュイティ | フルチカゾンフランカルボン酸エステル | エリプタ | 喘息 | 少なくとも3~4秒以上 | |
ステロイド+β2刺激薬(LABA) | フルティフォーム | フルチカゾンプロピオン酸エステル/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | エアゾール | 喘息 | 3秒以上 |
レルベア | ビランテロールトリフェニル酢酸塩/フルチカゾンフランカルボン酸エステル | エリプタ | 喘息 | 少なくとも3~4秒以上 | |
シムビコート | ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | タービュヘイラー | 喘息、COPD | 不要 | |
アドエア | サルメテロールキシナホ酸塩/フルチカゾンプロピオン酸エステル | ディスカス、エアゾール | 喘息、COPD | 3~4秒程度 | |
アテキュラ | インダカテロール酢酸塩/モメタゾンフランカルボン酸エステル | ブリーズヘラー | 喘息 | 苦しくならない程度 | |
ステロイド+β2刺激薬(LABA)+抗コリン薬(LAMA) | テリルジー | フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/ ビランテロールトリフェニル酢酸塩 | エリプタ | COPD | 少なくとも3~4秒以上 |
ビレーズトリ | ブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | エアロスフィア | COPD | 3秒以上 | |
エナジア | インダカテロール酢酸塩/グリコピロニウム臭化物/モメタゾンフランカルボン酸エステル | ブリーズヘラー | 喘息 | 苦しくならない程度 |
アテキュラの中用量・高用量とエナジアの中用量・高用量の違い
アテキュラもエナジアもノバルティスファーマの製品で、ブリーズヘラーがデバイスです。
アテキュラの成分は、インダカテロール酢酸塩(β2刺激薬)、モメタゾンフランカルボン酸エステル(ステロイド)の2成分の合剤。
低用量、中用量、高用量の3規格がある。
インダカテロールの成分は150μg でいずれも同じだが、 モメタゾンフランカルボン酸エステルの量が、80μg 、160μg、320μgの3規格となっている。
エナジアの成分は、 インダカテロール酢酸塩(β2刺激薬)、グリコピロニウム臭化物(抗コリン薬)、モメタゾンフランカルボン酸エステル (ステロイド)の3成分の合剤。
中用量、高用量の2規格がある。
こちらもインダカテロールの成分は150μg でどちらも同じだが、 モメタゾンフランカルボン酸エステルの量が、80μg 、160μgの2規格となっている。
つまりアテキュラの中用量・高用量とエナジアの中用量・高用量ではステロイドの成分量が異なる点に注意が必要。アテキュラの成分量のほうがエナジアの成分量よりも多い。
ただし、エナジアの添付文書に以下の文言が記載されている。
モメタゾンフランカルボン酸エステルの配合量は、本剤中用量とアテキュラ吸入用カプセル中用量で、また本剤高用量とアテキュラ吸入用カプセル高用量でそれぞれ異なるが、肺に到達し薬効発現が期待されるモメタゾンフランカルボン酸エステルの粒子量は、中用量同士、高用量同士で同程度である。
つまり、エナジアに含まれる抗コリン薬の気管支拡張作用によって、ステロイドの肺到達率が上がり、少ないステロイド量でもアテキュラと同程度の到達率になるということか。
しかし、薬効発現としては同程度であっても、肺には到達しないステロイドが引き起こすであろう副作用のリスクは上がると考えられる。
ブリーズヘラー用センサー
新しいブリーズヘラーで、スマホとの連動で吸入確認や主治医への服薬記録共有が可能になるという。
ブリーズヘラー用センサーとは「ブリーズヘラー」用にプロペラ・ヘルス社により開発された「ブリーズヘラー」に装着するセンサーとスマートフォン用のアプリで構成されます。このブリーズヘラー用センサーは、吸入確認、服薬リマインダー、および患者が選択すれば主治医に日々の服薬の記録を共有することが出来ます。
具体的なことはまだ不明だが、センサー内臓のブリーズヘラーを使用することで吸入確認ができるという。主治医だけでなく、薬剤師にも情報が共有されるといいな。
通常ブリーズヘラーはカプセルといっしょに薬局から渡しますが、恐らくセンサー内臓ブリーズヘラーは患者個々に識別が必要なので、医師から渡されるものと思われる。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。