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アボルブGEのバラ包装?
公開. 更新. 投稿者:製剤/ジェネリック.この記事は約1分26秒で読めます.
15,706 ビュー. カテゴリ:アボルブは一包化不可
このたび2020年6月に発売されたアボルブ(デュタステリド)のジェネリックの中に、バラ包装のある製品があるという。
デュタステリド錠0.5mgAV「NS」
デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」
デュタステリド錠0.5mgAV「明治」
これらの製品には、「バラ包装(ボトル入)300錠」というのがある。
アボルブはカプセルであるが、これらはいずれも錠剤である。そのため製剤的に光や湿気に強いということなのだろう。
アボルブの貯法には、「室温保存(光及び湿気を避けるため、PTP包装のまま保存すること)」という記載がみられるので、一包化は不可だが、上記GEには同様の記載がみられないので、保険請求上は一包化可能ということになるのだろう。
しかしだ。
これらのGEもアボルブ同様、男性ホルモンに作用し胎児・小児の発育に影響を及ぼす可能性があり、
「本剤は経皮吸収されることから、女性や小児は粉砕・破損した薬剤に触れないこと。粉砕・破損した薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗うこと。」
という記載があるため、女性が触れることは避けなければいけない。
アボルブ(デュタステリド)の適応症は前立腺肥大症なので、使用する患者自身は男性だが、介護するのが女性だったり、調剤するのが女性薬剤師だったりと、女性が触れる可能性もあるので、触れるリスクをなるべく回避しなければならない。
薬局では男性薬剤師のみが一包化できるという形にすればよいのかもしれないが、そのような勤務体制を維持することは困難だろう。デュタステリドのこのような特性をしらない女性薬剤師が調剤をして、事故が起こる可能性も高い。
そもそもなぜデュタステリドのバラ包装を作ったのかという点が疑問なのだが、薬局としてはバラ包装は採用しない、一包化はしない、と決めておいたほうが良いだろう。
アボルブカプセル0.5mg 1カプセル
1日1回朝食後 30日分
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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5 件のコメント
錠剤はフィルムコーティング剤ですので、これまでのソフトカプセルと異なり、粉砕しない限りは手で触れて一包化して問題ないと思います。
コメントありがとうございます。
そうなのですね。
しかし、若い女性薬剤師的の一抹の不安を拭いきれない心理も理解できるので、私の薬局では採用を見送らせていただきたいと思います。
手袋着用で調剤することでリスクが減ると思います
コメントありがとうございます。
そうですね。ただ、どうしても、応援薬剤師なども含め、注意不足による過誤のリスクを考えると、採用したくないという考えになってしまいます。
リスクというのは極力低いほうがいいです。
何が何でも一包化ではないという例ですね。
参考になりました。ありがとうございます。