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カプトプリル負荷試験で何がわかる?
公開. 更新. 投稿者:高血圧.この記事は約2分32秒で読めます.
9,068 ビュー. カテゴリ:原発性アルドステロン症
高血圧の原因は原発性アルドステロン症?
高血圧の原因として、比較的多いと言われている「原発性アルドステロン症」。
高血圧患者の10人に1人は、原発性アルドステロン症と言われています。
私も最近血圧が高く、一応スクリーニングとして、この原発性アルドステロン症の検査を行うことになりました。
まず、原発性アルドステロン症とは何か?
原発性アルドステロン症とは、副腎皮質の腺腫や過形成による副腎からのアルドステロンの自律的過剰分泌により、高アルドステロン・低レニン性高血圧、低カリウム血症をきたす内分泌性高血圧症である。
この原発性アルドステロンかどうかを確認する検査として「カプトプリル負荷試験」がある。
カプトリル負荷試験
ACE阻害薬のカプトプリルを投与すると、アンジオテンシンⅡの産生が阻害されるため、正常であればレニン分泌に関するアンジオテンシンⅡによる抑制(ネガティブフィードバック)がなくなり、レニンの分泌反応が亢進する。
一方、原発性アルドステロン症では、アルドステロンの自律的過剰分泌によりレニン分泌が抑制されているため、カプトプリルを投与してもレニンの分泌反応が乏しい。
カプトプリル負荷試験は、この反応の違いを、スクリーニング検査で血漿アルドステロン濃度(PAC、pg/mL)、血漿レニン活性(PRA、ng/mL/時)を同時測定して、ARR(PAC/PRA比)として算出する。
陽性判定基準は、カプトプリル50mg負荷後、60分又は90分後の採血で、ARR>200(またはPAC/ARC(活性レニン濃度、pg/mL)比>40、PAC>120 pg/mL)。
カプトプリル50mgを早朝空腹時に服用するようだ。1回量としては多い。
副腎腫瘍と聞くと、「怖い、取り除かないとダメじゃないか?」と思いがちですが、ほとんどの症例は良性腫瘍なので、高齢者や周術期のリスクが高い症例、患者が手術による根治治療を望まない場合などでは、薬物治療の選択も可能です。アルドステロン拮抗薬(アルダクトン、セララ、ミネブロ)を用います。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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