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高カリウム血症にグルコースとインスリンの同時投与?
公開. 更新. 投稿者:糖尿病.この記事は約1分12秒で読めます.
2,304 ビュー. カテゴリ:GI療法
カリウムを下げる方法といえば、カリメート、ケイキサレート、アーガメイトなどのカリウム吸着薬を使うのがメジャーですが、
高カリウム血症の治療で、GI療法(Glucose-Insulin療法)というグルコースとインスリンを同時に投与する方法がとられることがあるそうです。
グルコースとインスリンでカリウム値が下がるというのはどういうことだろう?
グルコースとインスリンを同時に投与することで、インスリンによってグルコースと共にカリウムを細胞内へ取り込むという。
インスリンはグルコースを細胞内に取り込む働きがありますが、インスリンは細胞膜のNa-K-ATPaseを活性化させ、カリウムも細胞内に取り込まれます。
グルコースのみを投与しても体内のインスリンの働きでカリウム値は下がりますが、続けていると高血糖になるため、インスリンを同時投与することで血糖値は安定させながら血中カリウムの低下を試みる必要があります。
逆にインスリンだけを投与しても低血糖になるため、ブドウ糖もいっしょに投与します。
ということは、インスリン製剤で低カリウム血症が引き起こされるということ?と思ったのですが、主なインスリン製剤の副作用や慎重投与をみても、低カリウム血症とは記載されていない。
インスリン分泌を促進するSU剤の副作用をみても、低カリウム血症とは記載されていない。
高カリウム血症の治療には使うけれども、低カリウム血症に陥るほどのパワーは無いということなのか。
よくわかりませんが、インスリン製剤を使っているような糖尿病患者では腎機能も落ちている可能性があるので、カリウム値については注意してみる必要はある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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