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調剤した薬剤師は誰?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約2分49秒で読めます.
4,549 ビュー. カテゴリ:調剤済み印
調剤、投薬が終了した後、処方せんに調剤した薬剤師のハンコを押します。
服薬指導した薬剤師が押すのが一般的でしょうか。
保険薬局に対する個別指導の指摘事項に以下のようなものがあります。(平成27年度に実施した個別指導において保険薬局に改善を求めた主な指摘事項 )
■保険薬剤師の記名・押印について、2名の保険薬剤師の記載があり、最終責任者の確認ができない例
■別の保険薬剤師が調剤したにもかかわらず、出勤していない管理薬剤師名で記名・押印されている例
■保険薬剤師以外の押印がある例
出勤していない薬剤師の押印や、事務員の押印などはもってのほかですが、複数名がハンコを押すスタイルは他の薬局で聞いたことがあります。
全部管理薬剤師のハンコを使っているという薬局もありました。
法的にどういう決まりがあるのでしょうか?
薬剤師法第26条に以下のように書かれています。
(処方せんへの記入等)
第二六条 薬剤師は、調剤したときは、その処方せんに、調剤済みの旨(その調剤によつて、当該処方せんが調剤済みとならなかつたときは、調剤量)、調剤年月日その他厚生労働省令で定める事項を記入し、かつ、記名押印し、又は署名しなければならない。
ここには誰が記名押印、又は署名しなければダメとは書かれていない。
「診療報酬請求書等の記載要領等について」(昭和51年8月7日付け保険発第82号)の別紙2「診療録等の記載上の注意事項」)に以下のように書かれている。
「保険薬剤師氏名 印」欄について
調剤を行った保険薬剤師が署名するか又は保険薬剤師の姓名を記載し、押印すること。
「調剤を行った薬剤師」が記名押印又はサインする。
調剤を行った薬剤師、とは誰のことでしょうか?
ピッキングした薬剤師?監査した薬剤師?投薬した薬剤師?
ここには複数名かかわることもありましょう。
その全ての薬剤師がハンコを押すというスタイルは、正しいような気もします。
しかし、個別指導の指摘事項において、複数名のハンコが押されていると、最終責任者が誰だかわからないという指摘がされているので、最終責任者がハンコを押すべきとなります。
最終責任者=管理薬剤師ということで、全部管理薬剤師のハンコを押す、というのもまたダメだと指摘されているのでNG。
最終責任者=投薬者ということで、薬歴を書く人間がハンコを押すのが良いのでしょう。
これは法的にハッキリと定められていることではなく、個別指導で指摘されているからそうしたほうが良いんじゃない?という類のこと。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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