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オルミエントとゼルヤンツの違いは?
公開. 更新. 投稿者:免疫/リウマチ.この記事は約4分39秒で読めます.
3,359 ビュー. カテゴリ:ゼルヤンツとオルミエント
平成29年7月にオルミエント錠(バリシチニブ)という経口の抗リウマチ薬が承認された。
薬効分類としては、「ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤」で、既存のゼルヤンツ(トファシチニブクエン酸塩)と同じ作用機序になる。
ゼルヤンツ自体未だ処方を見たことがないのですが、今後これらの薬がリウマトレックス以上に処方されてくる可能性はあるのだろうか?
ヤヌスキナーゼ阻害薬について、
ヤーヌスキナーゼ(英: Janus kinase、またはヤヌスキナーゼとも)は、非受容体型チロシンキナーゼの1つである。一般にJAKやJakと略される。Jakは、機能や遺伝子の位置の違いからJak1、Jak2、Jak3、Tyk2に分けられ、それらの多くは細胞増殖、生存、発達そして分化に関与しており、特に免疫細胞や血球系細胞において重要な役割を果たしている。シグナル伝達はSTATを介して伝えられる。
ヤーヌスキナーゼ – Wikipedia
ヤヌスキナーゼという酵素を阻害することで、免疫の活性化を抑え、炎症を抑えるという作用機序。
オルミエント(バリシチニブ)は、抗リウマチ薬として、ゼルヤンツ(トファチニブクエン酸塩)に続き、国内で2剤目となるヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬である。
JAKは炎症や免疫機能に関するシグナル伝達に必要な酵素である。
JAK阻害薬は、主にJAK1とJAK2を阻害し、シグナル伝達兼転写活性化因子(STAT:Signal Tsansducer and Activator of Transcription)のリン酸化や活性化を抑制することで、関節リウマチの炎症や免疫反応に関わるサイトカインの働きを抑える。
ゼルヤンツとオルミエントの用法を比較すると、
ゼルヤンツが「通常、トファシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。」
オルミエントが「通常、成人にはバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2mgに減量すること。」
となっており、コンプライアンス的には、オルミエントのほうが1日1回ということで、遵守されやすそうである。
しかし、そのためゼルヤンツは5mgの規格のみ、オルミエントが2mgと4mgの規格があるので、在庫的な負担としては、ゼルヤンツのほうが軽い。
抗リウマチ薬の併用療法
ゼルヤンツの使用上の注意には、
免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤とTNF阻害剤、IL-6阻害剤、T細胞選択的共刺激調節剤等の生物製剤や、タクロリムス、アザチオプリン、シクロスポリン、ミゾリビン等の強力な免疫抑制剤(局所製剤以外)との併用はしないこと。なお、関節リウマチ患者においてこれらの生物製剤及び免疫抑制剤との併用経験はない。
オルミエントの使用上の注意には、
免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と抗リウマチ生物製剤や他のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤との併用はしないこと。本剤とこれらの薬剤との併用経験はない。
と書かれている。
ゼルヤンツは、TNF阻害剤(レミケード、エンブレル、ヒュミラ、シンポニー、シムジア)、IL-6阻害剤(アクテムラ)、T細胞選択的共刺激調節剤(オレンシア)といった生物学的製剤との併用はもちろん、タクロリムス(プログラフ)、アザチオプリン(イムラン)、シクロスポリン(ネオーラル)、ミゾリビン(ブレディニン)といった免疫抑制剤との併用もしないようにと禁止されている。ゼルヤンツとリウマトレックスの併用はOKである。
オルミエントは、生物学的製剤との併用はしないように注意が促されているが、それ以外のプログラフ、ネオーラル、リウマトレックスなどとの併用を禁止してはいない。
ヤヌスキナーゼ阻害薬
生物学的製剤と同程度の有効性を有し、かつ内服可能な新規の低分子量化合物は、分子標的型合成抗リウマチ薬に分類される。リンパ球のシグナル伝達に重要なJAKを阻害するトファシチニブ(ゼルヤンツ)が、2013年に市販されました。JAKは転写因子Statを介して多様なシグナルを伝達します。2017年に承認されたバリシチニブ(オルミエント)はJAK1およびJAK2を選択的に阻害します。
JAK阻害薬は、細胞内のシグナル伝達を阻害するためにマルチターゲット効果を有するが、安全性に関する懸念は生物学的製剤より少ないとはいえない。重篤な感染症、肝障害、腎障害、血球障害のある患者には使用すべきではない。
バリシチニブは7割が腎排泄であり、高齢者では特に注意すべきである。
JAK阻害薬はヤヌスキナーゼ(JAK)という酵素の働きを阻害し、細胞内の信号伝達経路を阻害することにより、免疫細胞からの炎症を誘発する物質(サイトカイン)の産生を抑え、関節リウマチの骨の破壊や、関節の炎症・痛み・腫れをやわらげる薬です。
JAK阻害薬は、IL-2やIL-6などのサイトカインによる細胞内シグナル伝達を阻害することで免疫反応を抑制し、抗リウマチ効果を示す薬剤です。
トファチニブ(ゼルヤンツ)はbDMARDと同等の効果が期待される内服薬です。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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