2024年11月20日更新.2,474記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ペルサンチンはハイリスク薬?

抗血小板薬ペルサンチン

特管算定率100%の皆さんこんにちは。

いまいち何の目的で処方されているのかわかりづらい薬ペルサンチンについて。
抗血小板作用、血管拡張作用、尿たんぱく減少作用などを併せ持つ。

ペルサンチンの効能効果は規格によって異なる。

・ペルサンチン-Lカプセル150mg

1. ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制
2. つぎの疾患における尿蛋白減少
慢性糸球体腎炎(ステロイドに抵抗性を示すネフローゼ症候群を含む)

・ペルサンチン錠100mg

1. ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制
2. つぎの疾患における尿蛋白減少:ステロイドに抵抗性を示すネフローゼ症候群

・ペルサンチン錠12.5mg

狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全

・ペルサンチン錠25mg

1. 狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全
2. ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制
3. つぎの疾患における尿蛋白減少:ステロイドに抵抗性を示すネフローゼ症候群

このペルサンチンですが、ハイリスク薬に指定されています。
ハイリスク薬→特管算定という自動会計の頭になっている薬剤師は要注意。

ペルサンチンがハイリスク薬として算定できるのは、血液凝固阻止剤としての適応「ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制」のときのみです。

ワーファリンとの併用が前提になっているので、そもそもワーファリンで特定薬剤管理指導加算の算定が可能であり、ペルサンチンがハイリスク薬かどうかはどうでもいい。なので、ペルサンチンはハイリスク薬算定不可という頭で問題ない。

医薬品名適応症用法用量
ペルサンチン-Lカプセル150mg1. ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制
2. つぎの疾患における尿蛋白減少慢性糸球体腎炎(ステロイドに抵抗性を示すネフローゼ症候群を含む)
1回150mgを1日2回
ペルサンチン錠100㎎1.ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制 
2.つぎの疾患における尿蛋白減少:ステロイドに抵抗性を示すネフローゼ症候群
1.1日300〜400mg分3〜4回
2.1日300mg分3
ペルサンチン錠25㎎1.狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全 
2.ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制
3.つぎの疾患における尿蛋白減少:ステロイドに抵抗性を示すネフローゼ症候群
1.1回25mgを1日3回 
2.1日300〜400mg分3〜4回
3.1日300mg分3
ペルサンチン錠12.5mg狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全1回25mgを1日3回

ペルサンチン単独で処方されている場合には、ハイリスク薬の算定は不可。
ペルサンチン錠12.5mgは算定不可。ペルサンチンLカプセルは算定可能。ペルサンチン錠25㎎でも「1日300〜400mg分3〜4回」という用法でないとダメなので注意が必要。
しかし、ワーファリンとペルサンチンが併用されていた場合には、薬歴でペルサンチンについても言及する必要があるという点においては、薬歴記載の面倒くささを微妙にUPさせている。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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