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エフピーからアジレクトにすぐに切り替えちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者: 6,987 ビュー. カテゴリ:パーキンソン病.この記事は約1分17秒で読めます.
エフピーからアジレクトへの切り替え方法
パーキンソン病治療薬のMAO-B阻害薬、エフピーOD錠(セレギリン塩酸塩)の代替薬としてアジレクト錠(ラサギリンメシル酸塩、2018年5月薬価収載)がある。
エフピーが覚醒剤原料として厳格な管理が求められているのに対して、アジレクトは覚醒剤原料には指定されておらず使いやすい為、切り替えが進むのではないかと思っていたが、私の薬局ではまだ処方をみたことがない。
MAO-B阻害薬にはほかにも、エクフィナ錠(サフィナミドメシル酸塩)もある。こちらも覚醒剤原料には指定されておらず使いやすいが、販売開始が2019年11月なので、現在まだ長期処方ができない。
| 商品名 | 一般名 | 規制 | 適応症 |
|---|---|---|---|
| エフピーOD錠2.5 | セレギリン塩酸塩 | 覚醒剤原料 | ーキンソン病(レボドパ含有製剤を併用する場合:Yahr 重症度ステージI〜IV、レボドパ含有製剤を併用しない場合:Yahr 重症度ステージI〜III) |
| アジレクト錠 | ラサギリンメシル酸塩 | なし | パーキンソン病 |
| エクフィナ錠 | サフィナミドメシル酸塩 | なし | レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるwearing off現象の改善 |
エフピーからアジレクトやエクフィナへの変更時に注意すべきことがある。
それは、お互い同じ作用機序なので併用禁忌となっている点。
そして、「少なくとも14日間の間隔を置くこと。」という注意書きがある点である。
これは簡単には切り替えにくい。エフピーの牙城を崩すのはなかなか難しい。
ある程度効果が出ていればなおさらだ。
2週間我慢して薬を飲まないでください。ということだ。
MAO-B阻害薬同士でなくても、SSRIなどの抗うつ剤、トラマドールなどの鎮痛剤とも、使用間隔が定められている。
エクフィナと他薬の使用間隔をみてみると、
| 薬品名 | エクフィナ中止後の使用間隔 | エクフィナ開始までの使用間隔 |
|---|---|---|
| エフピー | 14日 | 14日 |
| アジレクト | 14日 | 14日 |
| トラマール | 14日 | 2~3日 |
| タペンタ | 14日 | 2~3日 |
| トリプタノール | 14日 | 2~3日 |
| アモキサン | 14日 | 2~3日 |
| トフラニール | 14日 | 2~3日 |
| アナフラニール | 14日 | 2~3日 |
| プロチアデン | 14日 | 2~3日 |
| スルモンチール | 14日 | 2~3日 |
| ノリトレン | 14日 | 2~3日 |
| アンプリット | 14日 | 2~3日 |
| ルジオミール | 14日 | 2~3日 |
| テトラミド | 14日 | 2~3日 |
| テシプール | 14日 | 2~3日 |
| デプロメール | 14日 | 7日 |
| パキシル | 14日 | 14日 |
| ジェイゾロフト | 14日 | 14日 |
| レクサプロ | 14日 | 14日 |
| トレドミン | 14日 | 2~3日 |
| サインバルタ | 14日 | 5日 |
| イフェクサー | 14日 | 5日 |
| ストラテラ | 14日 | 14日 |
| リフレックス | 14日 | 14日 |
| リタリン | 14日 | 記載なし |
| ビバンセ | 14日 | 記載なし |
エクフィナ→他薬、他薬→エクフィナの使用間隔がそれぞれ記載されており、細かい!
半減期とかで細かく調べたのかも知れませんが、正直一律2週間とかでもいいような気がする。
覚えてられないので、MAO-B阻害薬が処方されている患者の併用薬はとにかく気を付けよう。




