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日焼け止めはノンケミカルがいい?
公開. 更新. 投稿者:褥瘡.この記事は約2分4秒で読めます.
1,456 ビュー. カテゴリ:紫外線散乱剤と紫外線吸収剤
肌にやさしい日焼け止めはありますか?
日焼け止めを選ぶときの判断基準として、SPFとかPAがありますが、ノンケミカル処方というのもみられます。
無添加好きの奥様方にとって、ノンケミカルは魅惑のキーワードです。
しかし、ケミカル(化学物質)の入っていない化粧品なんて無いとも思いますが。
日焼け止めの成分には、「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」があります。
このうち紫外線吸収剤を使っていない日焼け止めがノンケミカルと呼ばれます。
紫外線吸収剤は、以下のような成分。有機系素材です。
ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
メトキシケイヒ酸オクチル
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
オクチルトリアゾン
パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル
紫外線散乱剤は、以下のような成分。無機系素材です。
酸化チタン
酸化亜鉛
マイカ
紫外線吸収剤は、皮膚の表面で紫外線を吸収し、化学的にエネルギーに変えて放出します。そして紫外線が肌の内部に侵入するのを防ぐものです。塗っても白くなりにくいメリットがある一方、比較的かぶれやすいというデメリットがあります。
中でもメトキシケイヒ酸オクチルとオキシベンゾン-3が、特にかぶれやすいとの報告があり、発症頻度は5%程度といわれています。
紫外線散乱剤は、肌の表面で紫外線を跳ね返すことで、紫外線が肌に当たるのを防ぐものです。塗ると比較的白く見えるというデメリットがありますが、アレルギーを起こすことがほとんどないというメリットがあります。
一般的には、日焼けをしっかり防止したい場合は、紫外線吸収剤配合のものを、肌への負担を軽くしたい場合は紫外線散乱剤配合のものを使用するとよいとされています。
医薬部外品では、0歳から使用できる日焼け止めとして、紫外線散乱剤を使用した製品が店頭に並んでいますが、1歳以上では、紫外線吸収剤を使用した製品を選ぶ方がよいでしょう。
無添加化粧品は本当に無添加か?
無添加化粧品という表示をよく見かけます。
無添加とはいったいどういう意味でしょう?
天然の成分だけというイメージを持ちますが、防腐剤が入ってなければ水は腐ります。
無添加の定義は特に決められているわけではないので、化粧品会社によって違います。
昔は表示が義務付けられていた102種類の表示指定成分がありました。その成分を含んでいない化粧品を無添加化粧品としているメーカーが多いようです。
無添加化粧品なら安全なのか?というのはわかりません。
ただ、日々新しい化学物質が発見され使われていけば、今後また新しい危険な物質も生まれてくるでしょう。
まったく無添加の化粧品など存在しません。
昔使われていた成分が使われていないというだけのことです。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。