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フラッシュバックに神田橋処方が効く?
公開. 更新. 投稿者:うつ病.この記事は約1分22秒で読めます.
8,867 ビュー. カテゴリ:神田橋処方
PTSDのフラッシュバックに「神田橋処方」という漢方処方が効果があるという。
考案した神田橋條治医師の名前を冠した処方で、漢方薬の桂枝加芍薬湯と四物湯を組み合わせたものである。
ネットで「神田橋処方」と検索するとヒットする。
神田橋処方のお話
腹痛などによく使われる「桂枝加芍薬湯」と、冷え性によく使われる「四物湯」を組み合わせるとなぜフラッシュバックに効くのかはよくわからない。
PTSDに適応のある薬も少ないから、困ったときの漢方薬といった感じなのだろう。
PTSDとSSRI
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、生死に関わるような出来事を体験・目撃するといった強烈なショック体験や、強い恐怖感、無力感を感じるような体験などの心的外傷(トラウマ)体験を原因として生じるストレス障害である。
PTSDは、うつ病やパニック障害、アルコール依存など、他の精神疾患との合併も多いとされる。
治療には、認知行動療法などの非薬物療法と、抗うつ薬、抗不安薬、気分安定薬などによる薬物療法がある。
薬物療法については、国内外のガイドラインで、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が第一選択薬となっている。
特にパロキセチン塩酸塩水和物(パキシル)、塩酸セルトラリン(ジェイゾロフト)のエビデンスが最も高いとされ、日本でPTSDの保険適用があるのは、この2剤のみである。
そのほか、抗うつ薬ではセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)やミルタザピン(リフレックス、レメロン)、抗精神病薬ではオランザピン(ジプレキサ)やクエチアピンフマル酸塩(セロクエル)、気分安定薬ではラモトリギン(ラミクタール)、トピラマート(トピナ)などもPTSDの症状改善に効果があったという報告がある。
ただし、いずれもSSRIに比べPTSDに対するエビデンスレベルは低いとされ、PTSDの適応は認められていない。
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