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脾臓は無くても大丈夫?
公開. 更新. 投稿者:血液/貧血/白血病.この記事は約2分30秒で読めます.
4,228 ビュー. カテゴリ:脾臓は必要のない臓器?
脾臓の役割って何?
脾臓という臓器があります。
五臓六腑の五臓にも含まれている臓器です。
それほど大切な臓器と思われますが、脾腫などで脾臓を摘出してもほとんど影響は無いそうです。
人間に必要のない臓器とも言われるほど。
かわいそうな脾臓。
盲腸みたいなものでしょうか。
しかし、摘出してしまうと、免疫機能には多少影響があり、感染症にかかりやすくなるようなので、ワクチンの接種などが必要になります。
脾臓の役割には以下のようなものがある。
・脾動脈および脾静脈に介在する臓器
・古くなった赤血球や白血球、血小板などの血球成分を壊してその成分を再利用にまわすのが主な役割
・免疫機能
・造血機能
・血球の破壊
・血液の貯蔵機能
脾は膵臓?
東洋医学でいう五臓六腑(五臓:肝・心・脾・肺・腎)の一つである「脾」は「脾臓」とは違うらしい。
五臓の「脾」は主に消化吸収などを担っており、解剖学的に対応する臓器はむしろ「膵臓」であるとのこと。
これは脾臓と膵臓を別の臓器とは考えず、ひとつの臓器(脾臓+膵臓=脾)と考えられていたのではないかという説もありますが、正確な理由は現在もわかっていません。
脾腫と脾臓摘出
脾臓が何らかの原因で大きくなってしまった状態を脾腫といいます。
脾腫になると、脾臓の機能が亢進した状態になり、血球の破壊がどんどん進むため貧血や出血傾向などが出現します。
このような状態では対処法として手術によって脾臓を摘出することがあります。
血小板減少性紫斑病など血小板が減っている状態で、これ以上血小板を減らさないように、脾臓を摘出するという措置が行われることもある。
脾臓摘出と感染症
脾臓摘出後は、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌などで重症の感染症を起こしやすい(脾臓摘出後重症感染症:OPSI)
交通事故などで脾臓を摘出した人が犬に咬まれると、カプノサイトファーガ・カニモルサスという細菌が体内に入って、壊死性筋膜炎で死に至ります。そのため、脾臓を取った人は犬を飼ってはいけない。
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