更新日:2017年4月3日.全記事数:3,079件

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セディールとベンゾジアゼピン系薬の違いは?


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セディールとベンゾジアゼピン系の違い

アザピロン系抗不安薬のセディール(タンドスピロン)は5HT1A受容体を選択的に刺激することで抗不安作用と抗うつ作用を示す。

BZ受容体には作用しないので、鎮静・催眠、筋弛緩、抗痙攣作用は示さないが、効果発現に1 ~2週間程度が必要であることやセロトニン受容体を介した中枢性の血圧降下作用によってカルシウム拮抗薬との降圧作用が増強されることがあり、注意が必要である。
また、ベンゾジアゼピン系抗不安薬は急性狭隅角緑内障に禁忌となっているが、セディールは禁忌がなく使いやすい。

ベンゾジアゼピン系の特徴

ほとんどの抗不安薬はベンゾジアゼピン(BZ)系の薬剤である。
一般に,ベンゾジアゼピン系抗不安薬は急性の不安症状を速やかに改善するため、症状が重度で機能障害が生じており、主観的な苦痛が強い不安に対して用いられる。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は,情動と関係する大脳辺縁系、特に扁桃体の中心核、視床下部の乳頭体に選択的抑制作用をもち、そこに分布するクロライドチャネルを中心にもつGABA受容体のBZ受容体に結合して薬理作用を示す。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬の主な作用としては、① 抗不安作用、②催眠鎮静作用、③抗痙攣作用、④筋弛緩作用が挙げられ、抗不安作用の強弱や作用時問の長短などにより使い分けられる。

これらの作用のうち高齢者では②催眠鎮静作用と④筋弛緩作用が日中の傾眠や認知機能の低下、転倒、誤嚥、嚥下障害などの有害事象につながりやすいことから、作用時間が長いものは避け、筋弛緩作用も少ない薬剤を最小有効量かつ短期間で用いることが望ましい。
これらの有害事象、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の投与開始または用量増加から1週間以内に出現しやすく、2週目の終盤以降は次第に慣れて減弱するとされているが、高齢者の場合はより長い期間にわたって注意する必要がある。
また、高齢者では若年者と比較すると、ベンゾジアゼピン系抗不安薬によって急性の興奮や過活動、不安の増強、敵意、性的逸脱行為などの脱抑制を起こすリスクが高いといわれている。
特に高力価で作用時間の短いベンゾジアゼピン系抗不安薬の投与によりそのリスクはさらに増加する傾向にある。
これらのことから、ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、高齢者に対して使用する場合、特に慎重な投与を要する薬剤の一つとされている。

一般的にはその速やかな効果発現と安全性の高さが特徴とされるベンゾジアゼピン系薬剤であるが、不安やうつ病に対して過剰に処方される傾向があることや, 整形外科領域(筋弛緩作用による) や内科領域(心筋梗塞や高血圧症などの悪化および再発防止) などさまざまな診療科でも処方されることから,特に高齢者では重複処方による過量投与に注意が必要である。

抗うつ薬の抗不安作用

選択的セロトニン再収り込み阻害薬(SSRI) は通常、抗うつ薬に分類されるが、パニック障害、強迫性障害、社交不安障害などの不安障害にも適応があり、近年は抗不安作用を有する薬剤として抗うつ薬から独立した一群とされることもある。
しかし、高齢者ではSSRIの投与で上部消化管出血や脳出血のリスクを高めることが報告されており、特に非ステロイド性抗炎症薬や抗血小板薬との併用には注意が必要である。

また、チトクロームP450を強く阻害する場合があることやP糖蛋白を基質とする薬剤の血中濃度を上昇させる場合があることから,多剤併用となりがちな高齢者へのSSRIの使用では併用薬にも注意が必要である。

調剤と情報2016.5

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