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血管年齢を調べる検査って?
公開. 投稿者:服薬指導/薬歴/検査.この記事は約2分3秒で読めます.
1,502 ビュー. カテゴリ:CAVI検査と血管年齢
患者さんが、「あなたの血管年齢は○○歳です」という検査結果の紙を持ってきた。
血管年齢を調べる、つまり動脈の硬さを調べる検査というのがある。
CAVI(キャビィ)検査といいます。
検査でわかる動脈硬化症「CAVI検査って?」 -動脈硬化net-
CAVIとは、心臓(Cardio)から足首(Ankle)までの動脈(Vascular)の硬さを反映する指標(Index)という意味です。
CAVIが9.0を超えると、動脈硬化のリスクが高い。
動脈硬化の危険因子
動脈硬化の危険因子、つまり血管年齢を引き上げる要因は何か。
CAVIの値を高くする要因の筆頭は糖尿病です。
糖尿病になって血糖値のコントロールが悪いと、CAVIの値は約10歳進んでいることがわかっています。
次いでタバコ、続いて高血圧、そして脂質異常も悪化の原因です。
結局、これまでよく知られている動脈硬化の危険因子、加齢・男性・糖尿病・タバコ・高血圧・高脂血症、さらに肥満がCAVIの値を高めることが明らかになってきました。最近、精神的ストレスでも高値を示すことが判明しています。
では血管年齢を下げるためにはどうすればよいか。
CAVIを下げるには、
①体重が多い場合は、減量する
②タバコをすっていたら、やめる(禁煙)
③血圧が高かったら、まず減塩を心がけ、 必要なら、降圧剤を服用する
④糖尿病があるなら、まず減量。次いで、 HbA1cの値が6・5%を切らないな ら、薬物を用いてでも血糖値をさげる
⑤運動をする
⑥ストレスを減らす
理論的にはこれらが有効である。
実は、最近になって、これらはいずれもCAVIの値を下げるということが明らかになってきました。
動脈硬化はいったんできると元に戻らないと長い間信じられてきたので、いろいろな改善策を試みても無駄だと考えられていました。
それが、少しずつ、少なくとも進行を抑えられると言われ始めています。
これらのことは、CAVIが動脈硬化に治療法があることを証明したことにもなります。さらに今後はCAVIを指標に、動脈硬化の新しい治療法が発見される可能性も出てきたということです。
加速度脈波と血圧脈波
最近、イオンなどのスーパーでも血管年齢を調べる装置が置いてあるのを見かけるが、この血管年齢の測定に用いられている原理は「加速度脈波」 です。
加速度脈波計は、人差し指を機器に入れるだけで測定でき、約20秒ほどで結果が出るので、とっても簡単に血管年齢を調べることができます。
加速度脈波は 指の脈拍から血流のスピードを測定して、血管年齢を推定する方法です。
ただ、加速度脈波では指先の細い血管の脈を調べているため、その時の緊張などによって、測定数値の誤差が出やすくなってしまいます。
一方、医療機関での血管年齢の測定で用いられている仕組みは「血圧脈波検査」 です。
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