2019年3月21日更新.3,396記事.5,979,523文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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高尿酸血症は治療しなくても良い?

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高尿酸血症の治療は必要か?

尿酸値の正常値は、2.1~7.0 mg/dlで、尿酸値7.0 mg/dl以上を高尿酸血症といいます。
昔は尿酸値7.0 mg/dl以上なら薬を飲んでいました。
現在は、血清尿酸値が常に9mg/dl以上である患者さんや、8mg/dl以上でも高血圧や腎障害の合併がある患者さんが、尿酸コントロール治療の対象になっています。

しかし、高尿酸血症の患者で実際に痛風をおこす患者はごくわずかなので、痛風を起こす直接の原因は別にあるとする考え方も存在します。
ちなみにアメリカでは痛風発作をおこしていない高尿酸血症患者に対する治療を推奨していません。

高尿酸血症=痛風ではない

性・年齢を問わず、血清尿酸値が血漿中の尿酸溶解濃度である7.0mg/dLを超えるものを高尿酸血症と定義される。
痛風は、高尿酸血症が持続した結果として関節内に析出した尿酸塩が起こす結晶誘発性関節炎であり、高尿酸血症と痛風は同義ではない。

痛風発作時には適正な薬物治療を行わなければ、痛風発作の増悪をまねき、適切に薬剤を服用しなければ十分な効果を得ることができないため、薬剤師の関与が必要である。
また、高尿酸血症患者は高血圧症や脂質異常症、肥満を合併していることが多く、高尿酸血症は、心血管イベントの危険因子となる可能性が高い。
そのため、長期にわたる尿酸値の良好なコントロールが必要であり、患者が継続して薬物治療、食事・運動療法を実施するよう薬剤師も関与する必要がある。

尿酸値は適当に下げれば良い?

尿酸値は6.0mg/dL以下に維持する。

「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(第2版)」では尿酸降下薬の投与開始基準として、痛風関節炎がある患者には血清尿酸値が7.0mg/dL、痛風関節炎はないが合併病態がある患者には8.0mg/dL、痛風関節炎もなく合併病態もない患者には9.0mg/dLを超えた時点で尿酸降下薬の投与を考慮すると記載されている。

血清尿酸値を低く維持するほど痛風関節炎の発症頻度は低下する。

また、高尿酸血症は痛風のみならず慢性腎臓病(CKD)や高血圧、メタボリックシンドロームなどの合併症との関連が指摘されており、腎不全や動脈硬化性疾患の独立した危険因子となりうることも近年明らかにされつつある。

そのため、血清尿酸値は6.0mg/dL以下に維持する必要があると指摘されている。

しかし、実地診療では適正な血清尿酸値が意識されないままアロプリノールが投与されており、血清尿酸値のコントロールが不十分である場合が多い。

そのため、患者の血清尿酸値が適正にコントロール出来ているか、適した薬剤が使用されているかを確認することもポイントである。

尿酸値が高いとどうなる?

尿酸は通常は血液中に溶けこむ形で血液とともに体内を巡回していますが、血液に溶け込める量、いわゆる血液中の尿酸の濃度には限界点があります。
この尿酸が血液中に溶け込む事ができる限界濃度(尿酸飽和濃度)が尿酸値検査の基準値の上限とされている「7.0mg/dl」です。

尿酸値7を超えると、尿酸が血液中に溶け込むことができなくなって、尿酸塩の結晶となって出てくる。
そして、その尿酸塩の結晶が関節に蓄積されると炎症を起こして、痛みが起こる。それが痛風発作です。

6-7-8のルール

痛風の専門家の学会(プリン・ピリミジン代謝学会)では最近高尿酸血症・痛風の治療について「6・7・8のルール」を発表しました。
血液中の尿酸濃度の正常値は7mg/dl以下、8mg/dlを超えたら治療開始、治療目標は6mg/dlというものです。

薬を飲んでない人は7以下を目指して。
薬を飲んでいる人は6以下を目指したほうがいい。

薬を飲むと尿酸値はどのくらい下がる?

尿酸の基準値は7mg/dL以下。
血漿の中で尿酸は7mg/dLまでは溶けますが、これを超えると結晶になる傾向があります。
なので、7mg/dLを超えると高尿酸血症と診断される。

「薬を飲むと尿酸値がどのくらい下がりますか?」というような質問をしてくる患者さんがいる。
正直わからない。個人差あるしー、と言い逃れ。

体重100kgの人がダイエットで痩せられる幅と、体重60kgの人がダイエットで痩せられる幅は違う。
よくダイエット関連のCMで「○○を使って体重が平均10kg減った」とか言われても、もともとの体重がどのくらいだったか示されないと参考にはならない。

しかし「わかりません」と言うと、「薬剤師なのにそんなこともわからないのか?」と言われるので、目安を調べてみる。

ある記事に、ザイロリック(アロプリノール)だと1.5mg/dLくらいしか下げられないのに対し、フェブリク(フェブキソスタット)だと4.0mg/dL下げられると書かれていた。

フェブリクの添付文書に「投与開始後8週の血清尿酸値変化率(%)」が書かれています。
フェブリク40mg/日で、血清尿酸初期値8.83mg/dLで血清尿酸値変化率-41.5%ってことは、5.17mg/dLくらいにに下がったってことなのかな。3.5mg/dLくらい下げてるので「4.0mg/dL下げられる」という情報は合っていそう。
でも比較として表示されているアロプリノール200mg/日でも、血清尿酸初期値8.89mg/dLで血清尿酸値変化率-35.2%なので、5.76mg/dLくらいに下げているような。3.1mg/dLくらい下げてるわけで、ザイロリックが1.5mg/dLくらいしか下げられないという情報は疑わしい。

ザイロリックとかユリノームの添付文書だと、有効率という数値で示されており、血清尿酸値正常化率、つまり6.0mg/dL以下に下がった割合で示されている。
昔のガイドライン的には9.0mg/dL以上で高尿酸血症なので、9.0mg/dL以上→6.0mg/dL以下くらいには下げていると思われ、薬の服用により3~4mg/dL下げるという風に思われる。

痛風の診断は難しい

痛風発作は、第1中足趾節関節(足の親指のつけ根)などの下肢の関節に好発し、激痛という明確な自覚症状を伴うため診断は容易であると考えられがちである。

しかし、爪周囲炎や外反母趾、さらに腰椎由来の下肢症状など、さまざまな非関節炎疾患との鑑別が重要になる。

したがって、過去の高尿酸血症の罹患歴や、靴を脱がせて結節、腫脹、発赤の有無を確認することも重要である。

痛風は何科を受診する?

痛風発作自体は急性関節炎で整形外科を受診することが多く、整形外科で痛風を診ることも多いです。

しかし、痛風の治療は急性関節炎が治まった後の尿酸コントロールが重要ですので生活習慣の指導なども含めて内科が適当だろうと考えます。

泌尿器科は、痛風に合併しやすい尿路結石などがある場合に受診することがあり、痛風患者さんの尿路管理に熱心な先生もいますが、通常痛風で受診することはあまり考え難いです。

参考書籍:ファーマトリビューン2012.2

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慢性心不全の適応症をもつ薬剤は?

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薬剤師

下記の治療薬の中で添付文書上、慢性心不全の適応症をもつ薬剤はどれか。2つ選べ。
a. メトプロロール(商品名:ロプレソール錠等)
b. カルベジロール(商品名:アーチスト錠等)
c. エプレレノン(商品名:セララ錠)
d. インダパミド(商品名:ナトリックス錠等)
e. ロサルタン(商品名:ニューロタン錠等)

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