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ザイロリックは高血圧じゃなきゃ使えない?
公開. 更新. 投稿者:痛風/高尿酸血症.この記事は約3分33秒で読めます.
2,377 ビュー. カテゴリ:高尿酸血症治療薬の適応は?
ザイロリックやユリノームの適応症は、「痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症」となっている。
フェブリクやウリアデック/トピロリックの適応症は、「痛風、高尿酸血症」。ベネシッドの適応症は「痛風」。
日本で100万人近くいるといわれている痛風患者に朗報である。
5月17日、帝人の医薬医療事業のグループ会社である帝人ファーマが、世界で約40年ぶりとなる痛風・高尿酸血症の新しい治療剤「フェブリク錠」(一般名:フェブキソスタット)を発売した。
特徴は大きく二つある。そもそも痛風は、血清中の尿酸値が高くなる高尿酸血症によって引き起こされる。この新薬は従来薬と比べて着実に尿酸値を低下させ、痛風をなくす高い有効性が臨床試験で証明されている。
もう一つの特徴は薬の適応症として、痛風だけでなく高尿酸血症も含めて承認を取得していることだ。従来薬は、適応症が痛風と、高尿酸血症を伴う高血圧症となっており、高尿酸血症でも、痛風を発症していない患者や、高血圧の合併症がない患者には処方することができなかった。
今回、尿酸値が7.0mg/dLを超える高尿酸血症患者への処方が可能となり、潜在患者数は最大で1600万人まで広がる。まさに画期的な新薬なのだ。痛風患者に朗報! 帝人が新薬投入 売上目標1600億円の期待の星(ダイヤモンド・オンライン) – goo ニュース
痛風発作を起こしたことのない高尿酸血症患者や、高血圧の合併症のない高尿酸血症患者、つまりただ単に尿酸値が高いというだけで、ザイロリックやユリノームを処方することは添付文書上できなかったわけですね。実際は行っていたでしょうけど。
アロプリノールは、痛風の予防などを目的に使われますが、痛風の症状がないときに、尿酸値が高いことだけを理由に使うことが痛風予防に有効かどうかは明らかになっていません。
高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインには、「無症候性高尿酸血症については,痛風関節炎の発症をエンドポイントにおいてのRCTが行われていないため,どの程度の血清尿酸値を治療の対象にするかを決めることは難しい。欧米では無症候性高尿酸血症に対する薬物治療に否定的な見解をとっている」と記載されています。
尿酸値を下げる薬、腎臓や心臓が悪い人は要注意!アロプリノール過敏症のリスク因子とは – MEDLEYニュース
痛風の発症予防という点からみると、ザイロリックなどの尿酸生成抑制薬を使うことの意味はあまりないかも知れない。というか、逆に尿酸値が不安定になって痛風発作が引き起こされるかも知れない。
副作用のリスクも考えると、ただの高尿酸血症にアロプリノールという選択は必要性に乏しいのかも。
しかし、尿酸値が高いことによる、動脈硬化や腎機能などに対する影響も言われており、
「高尿酸血症の人は、過食、運動不足、肥満の傾向にあり、高脂血症、高血圧、糖尿病などを合併します。これらは、それ自体では死に至りませんが、お互いが密接な関係で発症し、動脈硬化を促進して虚血性心疾患などを起こすので、シンドロームXと呼ばれています。今まで高尿酸血症は、これらを合併して動脈硬化を促進すると思われていましたが、最近、尿酸値が高いこと自体が動脈硬化の危険因子になるとわかり、シンドロームXの一つに加えようと考えられています。47.動脈硬化との関係:日本生活習慣病予防協会
高血圧だけでなく、ほかの糖尿病、脂質異常症などのリスク因子があれば尿酸降下薬を処方する意味はあるのではないかと。
でもその際は、副作用のリスクの低いフェブリクを使った方が良いということになるかな。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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