2019年3月22日更新.3,397記事.5,981,261文字.

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タケプロンで下痢?

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PPIとコラーゲン大腸炎

慢性の水溶性下痢の原因として、Collagenous colitis(CC、コラーゲン大腸炎、膠原線維性大腸炎)なるものがある。

タケプロンの副作用にも

下痢が継続する場合、collagenous colitis等が発現している可能性があるため、速やかに本剤の投与を中止すること。腸管粘膜に縦走潰瘍、びらん、易出血等の異常を認めることがあるので、下血、血便が認められる場合には、適切な処置を行うこと。

という記載が見られる。

コラーゲン大腸炎は顕微鏡的大腸炎に含まれる。
顕微鏡的大腸炎は大腸の組織標本を顕微鏡で観察して初めて診断される疾患で、膠原線維性大腸炎(collagenous colitis)とリンパ球浸潤大腸炎(lymphocytic colitis)の2つに分類される。

薬剤との関連が指摘されており、アカルボース、アスピリン、ランソプラゾール、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)などが挙げられている。
原因薬剤の投与を中止すれば治ります。

PPIで下痢をすると聞くと、胃での殺菌効果が薄れて、腸内細菌叢が乱れて、クロストリジウム・ディフィシル菌が増えて、偽膜性大腸炎っていうのがイメージされますが。
NSAIDsだと小腸障害による下痢とか。

NSAIDsとPPIの長期併用例は多く見られるので、抗生剤投与時と同様に下痢に関するインタビューも強化してみよう。

薬剤性の下痢

薬剤性の下痢の原因には、抗菌薬起因性腸炎、腸管機能障害、腸管粘膜障害などがある。

抗菌薬起因性腸炎は、抗菌薬の投与により腸内細菌叢が変化することによるもので、薬局でも日常的に遭遇する副作用である。

腸管機能障害の下痢は、消化管運動を促進する薬剤が原因となる。
例えば、マクロライド系抗菌薬やタクロリムス水和物、ミソプロストール、コルヒチンなどは消化管運動を促進して、下痢を引き起こす可能性がある。

腸管粘膜障害による下痢は、NSAIDsや低用量アスピリンのシクロオキシゲナーゼ阻害作用が原因となることが広く知られているが、近年、ランソプラゾールの服用により腸管粘膜障害を起こす患者がいることが知られるようになっている。
原因として考えられるのが、膠原線維性大腸炎である。膠原線維性大腸炎は慢性水溶性下痢を主訴とし、中高年の女性に好発する大腸の炎症性疾患で、病理組織上、炎症がある大腸粘膜上皮の下に膠原線維体の肥厚を形成するのが特徴。
大腸内視鏡検査による生検で確定診断するが、内視鏡的異常を認めないケースも多い。発生機序は不明。

タケプロンが下痢に効く?

PPIで下痢になる、という話とは逆に、下痢にPPIが使われるというケースもあるようです。

先天性クロール下痢症は、回腸末端及び結腸におけるクロール(CL-)の能動的輸送の障害が原因とされる稀な遺伝的疾患で、過剰のクロールを含む水っぽい便を特徴としています。プロトンポンプは、生体において胃のほかに結腸や腎集合管等に分布することが知られており、結腸からのクロール排泄の低下を目的に処方されたと考えられます。下痢があるお子様(2歳)に、タケプロンが処方。処方意図は? 日経DI掲載クイズ QUIZ 薬剤師さんなら簡単? ちょいむず?

先天性クロール下痢症。聞いたこともない。

カルシウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、ナトリウムなどの電解質の役割については学ぶ機会はありますが、クロールという電解質についてどんな役割があるのかすら、よくわかりません。
低クロール血症、高クロール血症というのも聞いたことが無い。

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ビス剤の内容で不適切なのは

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薬剤師

下記は経口ビスフォスフォネート(BP)製剤について記述したものである。不適切な内容はどれか。2つ選べ。
a. 経口BP製剤を服用する際には硬水系のミネラルウォーターは避けた方が良い
b. 経口BP製剤の消化器症状を予防するために食後に服用した
c. 経口BP系製剤を服用した後、直ぐに横になった
d. 経口BP系製剤も長期に服用すると顎骨壊死発生リスクが高くなる
e. 経口BP系製剤による顎骨壊死の発生を防ぐためにデンタルケアを指導した

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