2018年11月15日更新.3,352記事.5,759,544文字.

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エフィエントとプラビックスの違いは?

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チエノピリジン系抗血小板薬

エフィエントは3剤目のチエノピリジン系抗血小板薬です。
チクロピジン(パナルジン)、クロピドグレル(プラビックス)に次いで、3剤目がプラスグレル(エフィエント)。

エフィエントはプラビックスに比べどこが優れているのか。

まず、ノンレスポンダーというかプアーレスポンダーの問題。
プラビックスに対して反応性が低い患者(プアー・レスポンダー)が存在するらしい。
半数以上がノンレスポンダーという話も。

あと、エフィエントは、パナルジンやプラビックスに比べて効果発現が早いらしい。
その理由は、肝臓で1回代謝されるだけで、効率よく活性体に変換されるため、とのこと。

あとは、エフィエントは他の2剤に比べ、強力な血小板凝集抑制効果がある、とのこと。
しかし、強い作用は強い副作用にもつながるので、注意が必要。

ADP受容体阻害薬

エフィエント(プラスグレル塩酸塩)やプラビックス(クロピドグレル硫酸塩)は、血小板膜上にあるアデノシン二リン酸(ADP)受容体P2Y12に特異的に結合し、血小板凝集を抑制する。

エフィエントとプラビックスの適応の違い

プラビックスの適応は2015年12月現在以下のとおり。

○虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制○経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
安定狭心症、陳旧性心筋梗塞○末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制

一方、エフィエントの適応は

経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
安定狭心症、陳旧性心筋梗塞

となっており、エフィエントには虚血性脳血管障害および末梢動脈血栓症の抑制に適応はない。また、使用上の注意に「アスピリン(81~100mg/日、なお初回負荷投与では324mgまで)と併用すること。」と書かれており、低用量アスピリン製剤との併用が必須とされている。

エフィエントは個人差が少ない?

クロピドグレルの活性化には薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)2C19が主に関与するが、日本人のCYP2C19には遺伝子多型が認められており、一部の患者ではクロピドグレルの効果が十分に発揮されない可能性が指摘されている。
一方、プラスグレルの活性化にはカルボキシルエステラーゼやCYP3A、CYP2B6などの代謝酵素が主に関与している。
これらには日本人の遺伝子多型が知られていないため、理論的にはプラスグレルの方が効果に個人差が少ないと考えられている。

エフィエントは早く効く?

プラスグレルは速やかに血中濃度が上昇する。
国内第3相試験の解析で、プラスグレルが投与開始2~4時間で血小板凝集抑制効果を示すのに対し、クロピドグレルは5~12時間かかると報告されている。
これはクロピドグレルがCYPにより素早く代謝され、CYPによる代謝を1回しか受けないことが関与しているものと推察される。
血栓症はPCI施行後3日目までに特に起こりやすいことから、投与後速やかに効果を発揮するプラスグレルの有用性が期待されている。

エフィエントはアスピリンと併用しなきゃダメ?

新規抗血小板薬、エフィエントの添付文書を読んでいると、使用上の注意に、

「アスピリン(81~100mg/日、なお初回負荷投与では324mgまで)と併用すること。」

と書かれていた。
命令?

しかし、重要な基本的注意に、
「初回負荷投与及びアスピリンとの併用によって出血のリスクが高まる可能性があることを十分考慮すること。」
と書かれており、
併用で出血リスクは高まるけど、必ず併用してください、という無理難題を押し付けてくる。

単独投与じゃダメなのかなあ。

と思っていたら、プラビックスにも、「経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患の場合」には、
「アスピリン(81~100mg/日)と併用すること。」
となっていたのですね。

エフィエントも、他の適応症が追加されるときには、単独で使用も可能になるのだろう。

エフィエントは初回だけ20mg?

抗血小板薬エフィエントの用法は、
「通常、成人には、投与開始日にプラスグレルとして20mgを1日1回経口投与し、その後、維持用量として1日1回3.75mgを経口投与する。」
となっている。

エフィエントの規格は3.75mgと5mgがありますが、5mg錠を使っても1日4錠必要なわけで。

エフィエント錠5mg 4錠
1日1回朝食後 1日分

エフィエント錠3.75mg 1錠
1日1回朝食後 13日分

みたいな処方になるわけか?

Q3 エフィエントは初回負荷投与(投与開始日に20mgを投与すること)をせず投与できますか?
A.本剤の血小板凝集抑制作用は、プラスグレル3.75mgの5日間投与により定常状態に達することが想定されます。PCI*前にプラスグレル3.75mgを5日間程度投与されている場合、初回負荷投与は必須ではありません。エフィエント よくある質問(Q&A) 製品情報 医療関係者のための医薬品情報 第一三共 Medical Library

プラビックスからの切り替え、とかでは注意しないとなあ。

参考書籍:日経DI2015.12

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コメント

  1. コメントありがとうございます。

    特別食べてはいけないものというはありませんが、バイアスピリンの相互作用には、アルコールとあり、薬の服用中はなるべく飲酒を避けるべきですが、消化管出血のリスクを考えるとバイアスピリン服用中は特に飲酒には注意すべきと考えます。

    yakuzaic:2016/10/18

  2. 狭心症カテーテル手術済
    バイアスピリン100
    エフィエント3・75飲んでます朝食後各1錠
    食べてはいけない物を知りたいです❗

    高橋美和子:2016/10/14

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