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アルコール依存症にトピナ?
公開. 投稿者:癌性疼痛/麻薬/薬物依存.この記事は約1分27秒で読めます.
1,798 ビュー. カテゴリ:トピナとアルコール依存症
アルコール依存症に寄与する神経メカニズムは完全には解明されていないが、アルコールはγアミノ酪酸(GABA)作動性神経などの脳の抑制系神経を活性化させ、興奮系のグルタミン酸作動性神経の働きを抑制する。
長期間にわたり大量に飲酒を続けると、脳はこのアルコールの働きに抵抗するように抑制系神経の働きを抑え、興奮系神経の働きを活性化させて均衡を保つ。
この状態で断酒すると、両神経の間に不均衡が生じて脳は興奮状態になり、離脱症状を引き起こすとともに飲酒欲求を増大させる。
トピラマートの抗てんかん作用は、電位依存性ナトリウムチャネル、電位依存性L型カルシウムチャネルの抑制作用や、AMPA(α-Amino-3-hydroxy-5-methylisoxazole-4-propionic acid)/カイニン酸型グルタミン酸受容体機能の抑制作用、GABA存在下におけるGABA受容体機能の増強作用および炭酸脱水酵素の阻害作用に基づくと推定されている。
このうち、AMPA/カイニン酸型グルタミン酸受容体機能の抑制作用は、アルコール摂取により脳内で上昇して気分を高揚させるドパミンの分泌を抑制するため、アルコール依存症における飲酒行動や飲酒欲求の減少が期待できると考えられている。
お酒を飲むと興奮する?
お酒を飲むと、声が大きく、怒りっぽくなったり、また、隣の人に絡んだりといったことがありますが、これは、決して、アルコールによって興奮させられた為ではありません。
アルコールの作用の特徴は、中枢神経系の抑制作用であり、アルコールの為に理性が低下してしまったと考えられます。
アルコールは脳の抑制系の制御機能を抑制します。
そのため見かけ上は興奮作用をもたらします。
「行儀を良くしてないといけない」や「慎重でいる」「洞察力」というのは、中枢神経の抑制系機能ですが、これらが飲酒によって抑制されると、緊張がほぐれたり、大胆になったり、また注意力が散漫になったりするわけです。
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