2018年10月21日更新.3,350記事.5,705,221文字.

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オルメテックはインバースアゴニスト?

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インバースアゴニストとアンタゴニストの違い

インバースアゴニスト作用とは、AⅡのAT1受容体への結合を阻害すると共に、AT1受容体の自立活性も抑制することで、部分活性型から不活化型にする作用の事である。
インバースアゴニスト作用のないARBは伸展刺激により構造変化が起こると受容体から解離し、心肥大や心筋の線維化を起こす。
インバースアゴニスト作用をもつARBは構造変化を阻害し、心肥大や心筋の線維化を起こさないことから臓器保護作用を示す。
ブロプレス、ディオバン、オルメテック、アバプロ/イルベタンがこの作用を持つという。

インバースアゴニスト(inverse agonist)の意味は、inverse(逆の)agonist。
つまり、アゴニストは受容体の刺激薬であるが、それと逆の作用をするのがインバースアゴニストである。つまり、受容体を抑制するように刺激するのである。

インバースアゴニストはアンタゴニストとは異なっている。アンタゴニストは受容体に結合するだけで何も作用しない薬物のことである。

アンタゴニストに対し、インバースアゴニストは受容体を抑制するように刺激する。
つまり、ある意味インバースアゴニストはアンタゴニストよりも強力に受容体を阻害する。
アンタゴニストの中にインバースアゴニストがあると考えることができる。

受容体はアゴニスト存在下で活性化するのは当然ですが、アゴニストが存在しなくてもわずかに活性化している受容体も存在する。
つまり、これらの受容体には内因性の活性があるのである。

通常のアンタゴニストではこれら内因性の活性まで抑えることが出来ない。
なぜなら、アンタゴニストはただ受容体に結合するだけで何も作用しないからです。

これら内因性の活性まで抑えるのがインバースアゴニストである。
インバースアゴニストが結合することでアゴニストが結合できなくなるだけでなく、もともと受容体がもっていた内因性の活性まで打ち消してしまうのである。

内因性の活性をもつ受容体には「GABA受容体」や「AT1(アンジオテンシン1)受容体」などがある。これらの受容体において、アンタゴニストでは抑えきれない作用をインバースアゴニストでは抑えてくれる。

つまりインバースアゴニストは、アンタゴニストより強力に受容体を阻害すると考えられる。

オルメテックの特徴

オルメテックはインバースアゴニスト作用を有するため、より高い臓器保護が期待されている。

インバースアゴニスト作用:インバースアゴニストはアゴニスト依存性のみならずアゴニスト非依存性の受容体の活性化や受容体の自律的な基礎活性も抑制するので、より高い臓器保護作用が期待されている。

現在のところ、実際にインバースアゴニスト作用の有無が臨床においてどのような効果の違いを現すかは、直接比較した臨床試験がないため不明である。

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