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イソニアジドとピドキサールの併用意図は?
公開. 投稿者:結核/肺炎.この記事は約1分12秒で読めます.
5,215 ビュー. カテゴリ:イソニアジドでしびれ
イソニアジドは、ビタミンB6の働きを阻害するため、副作用として下肢や上肢にしびれが起きることがある。
また視神経炎の報告もある。
この予防および治療の目的で、ビタミンB6製剤が用いられる。
また、マグロ、ブリ、サバなどのヒスチジンを多く含む魚を摂取すると、紅潮や頭痛などの症状を示すことがある。
イソニアジドとビタミンB6
イソニアジドは、ビタミンB6群のリン酸化に必要なピリドキサルホスホキナーゼを阻害すること、およびピリドキサルホスヘートとキレートを形成することにより、体内のピリドキシン(ビタミンB6)不足状態を生じる。
ピリドキシンの補充により末梢神経障害の予防が可能である。
結核の薬でビタミン不足
イソニアジドはビタミンB6と構造が似通っているため、服用中はビタミンB6の拮抗物質として働く。
その副作用として、ビタミンB6欠乏による末梢神経障害が起こることがある。
この不足したビタミンB6を補うために、ピドキサールが一緒に処方されることが多い。
なお、イソニアジドはモノアミン酸化酵素(MAO)を阻害する。
そのため、蓄積したノルアドレナリンの遊離が促進されて、動悸や頭痛、発汗、血圧上昇などの高血圧発作を起こすことがある。
また、イソニアジド服用中にチラミン含有食品を摂取すると、高血圧発作を誘発する可能性が示唆されている。
チラミン含有食品としてビールやチーズなどが知られており、注意が必要である。
その他に、イソニアジドはヒスタミンの代謝を阻害するため、鮮度の低い赤味魚を同時に摂取すると体内でヒスタミンが蓄積し、ヒスタミン中毒が発現する可能性がある。
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