2024年4月25日更新.2,754記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

イソニアジドとピドキサールの併用意図は?

【PR】

イソニアジドでしびれ

イソニアジドは、ビタミンB6の働きを阻害するため、副作用として下肢や上肢にしびれが起きることがある。
また視神経炎の報告もある。

この予防および治療の目的で、ビタミンB6製剤が用いられる。
また、マグロ、ブリ、サバなどのヒスチジンを多く含む魚を摂取すると、紅潮や頭痛などの症状を示すことがある。

イソニアジドとビタミンB6

イソニアジドは、ビタミンB6群のリン酸化に必要なピリドキサルホスホキナーゼを阻害すること、およびピリドキサルホスヘートとキレートを形成することにより、体内のピリドキシン(ビタミンB6)不足状態を生じる。
ピリドキシンの補充により末梢神経障害の予防が可能である。

結核の薬でビタミン不足

イソニアジドはビタミンB6と構造が似通っているため、服用中はビタミンB6の拮抗物質として働く。
その副作用として、ビタミンB6欠乏による末梢神経障害が起こることがある。

この不足したビタミンB6を補うために、ピドキサールが一緒に処方されることが多い。
なお、イソニアジドはモノアミン酸化酵素(MAO)を阻害する。

そのため、蓄積したノルアドレナリンの遊離が促進されて、動悸や頭痛、発汗、血圧上昇などの高血圧発作を起こすことがある。
また、イソニアジド服用中にチラミン含有食品を摂取すると、高血圧発作を誘発する可能性が示唆されている。

チラミン含有食品としてビールやチーズなどが知られており、注意が必要である。
その他に、イソニアジドはヒスタミンの代謝を阻害するため、鮮度の低い赤味魚を同時に摂取すると体内でヒスタミンが蓄積し、ヒスタミン中毒が発現する可能性がある。

【PR】
薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、【PR】薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

【PR】

コメント

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


カテゴリ

本の紹介

yakuzaic
yakuzaic/著
2023年09月14日発売

プロフィール

yakuzaic
名前:yakuzaic
職業:薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
生息地:雪国
座右の銘:習うより慣れろ。学ぶより真似ろ。
SNS:X(旧ツイッター)
プライバシーポリシー
にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

最新の記事


人気の記事

検索

【PR】