2018年10月15日更新.3,348記事.5,690,241文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

ニューロタンは尿酸値を下げる?

スポンサーリンク


尿酸値を上げる降圧剤

尿酸値を上昇させ得る降圧薬は、利尿薬とβ遮断薬が知られている。
それぞれ、尿酸の腎排泄量と腎血流量を低下させることにより、尿酸値を上昇させると考えられる。

尿酸値を下げる降圧剤

ARBの中で、ロサルタン(ニューロタン)に関しては、尿酸低下効果を裏付けるエビデンスが多く存在する。
ロサルタンが尿酸値を低下させるメカニズムを理解するためには、尿酸排泄の仕組みを押さえておく必要がある。

尿酸は、食物から摂取または体内で産生されたプリン体が、主に肝臓でキサンチンオキシダーゼによって代謝されて産生する。
このうち、3分の1は腸管から、残りが腎臓から排泄される。

尿酸は、親水性物質であり、腎糸球体濾過を受けた後、近位尿細管上皮細胞に存在する尿酸トランスポーターによって再吸収または排泄される。
最終的に糸球体濾過量の約1割が尿中に排泄される。

再吸収の役割を担う尿酸トランスポーターには、管腔側膜のURAT1と、血液側膜のURATv1がある。
尿酸排泄促進薬のベンズブロマロン(ユリノーム)はURAT1を阻害することで、尿酸の再吸収を抑え、尿酸排泄を促進させる。

ロサルタンもURAT1を阻害することで、尿酸排泄を促進させると考えられている。
また、イベルサルタンもURAT1およびURATv1を阻害する可能性が示されている。
ただし、同薬の臨床的な血清尿酸値低下効果に関しては、統一した見解が得られていない。高用量の投与で尿酸排泄効果が得られる可能性がある。

ARBのうち、ロサルタンとイルベサルタンのみがこのような作用を有する理由は明らかではない。
ただし、ラットを用いた研究で、最高血中濃度到達時の腎臓/血漿中のARB濃度比を調べたところ、ロサルタンとイルベサルタンはそれぞれ1.4と1.6だったのに対し、他のARBは1未満だったことから、組織分布の違いが関与している可能性が考えられる。

ニューロタンは尿酸低下作用を兼ね備える降圧薬?

ニューロタンには尿酸値を下げる作用があると言われている。

ロサルタンのみ, 尿細管での尿酸の再吸収に働くURAT-1 (urate transporter-1) 阻害作用を有し尿酸排泄促進作用があるため、高尿酸血症を伴う高血圧患者や、利尿薬との配合剤を使用する際、ロサルタンの配合剤では尿酸の上昇が少ないというメリットがある。

 合併する高血圧に対しては、血清尿酸値を上昇させることが報告されているサイアザイド系利尿薬やβ遮断薬、α・β遮断薬を避け、血清尿酸値に影響を及ぼさないか、低下させる降圧薬を使うことになります。
 われわれは、血清尿酸値を低下させる降圧薬を推奨しており、尿酸低下作用を兼ね備えたそうした降圧薬を最近、2つに分類しています。
 1つは、ロサルタンです。この薬は腎におけるURAT1という尿酸トランスポーターを阻害し、尿酸排泄促進に働くことが知られています。腎性高尿酸血症を抑制する降圧薬です。
 もう1つは、筋肉における尿酸前駆物質の産生、すなわち筋原性高尿酸血症を抑制することが知られている降圧薬で、長時間作用型カルシウム拮抗薬、α1遮断薬、ACE阻害薬があります。
 高尿酸血症の病型分類をし、排泄低下型には前者、産生過剰型には後者を1st-lineの降圧薬として処方しています。
 そして、高血圧治療ガイドラインに従い、血圧を降圧目標まで低下させます。zyloric.jp 生活習慣病と高尿酸血症・痛風 高血圧 高尿酸血症・痛風に高血圧が合併する場合の治療について

高尿酸血症の患者には、利尿薬やβ遮断薬ではなく、Ca拮抗薬、α1遮断薬、ACE阻害薬、そしてニューロタンを使うといいらしい。

他のARBじゃダメなのかな。

降圧薬の尿酸値に与える影響はさまざまである。サイアザイド系降圧利尿薬やループ利尿薬による急激な細胞外液量の低下は高尿酸血症をきたし,痛風を誘発することがあるので,痛風を起こす可能性の高い患者ではこれら利尿薬を使用しない。
スピロノラクトン,トリアムテレン,エプレレノンなどのカリウム保持性利尿薬は尿酸代謝に悪影響を与えない。
また大量のβ遮断薬およびαβ遮断薬の投与は血中尿酸値を上昇させる。ACE阻害薬,Ca拮抗薬,α遮断薬は血清尿酸値を低下させるという報告と,影響を与えないとする報告がある。
αメチルドパは血清尿酸値に影響を与えない。
一部のARBは尿細管における尿酸の再吸収を促進する可能性を示唆する報告があるが,血清尿酸値に対しては明らかな影響を及ぼさない。
一方,ARBの一つであるロサルタンは腎尿細管に存在するURAT1の作用を阻害することによって血中尿酸値を平均0.7mg/dL低下させる。
重症高血圧患者におけるβ遮断薬に対するロサルタンの標的臓器保護作用の優位性を示したLIFEにおいては,ロサルタンの降圧を超えた臓器保護作用のうち28%は尿酸値の改善によることが示唆されている。
ARBとサイアザイド系利尿薬の合剤は血清尿酸値が過度に上昇しないように,組み合わせるARBの種類や利尿薬の用量に工夫がなされている。高血圧 Minds医療情報サービス ガイドライン 痛風・高尿酸血症

他のARBでも尿酸値に影響与えないからいいけど、ニューロタンだと尿酸値を低下させるのでより良いということ。

尿酸値の高い高血圧患者に、ARB+利尿剤の合剤を使うとしたら、プレミネントを使うのが合理的というわけか。

参考書籍:日経DI2014.8

スポンサーリンク

コメントを書く

カテゴリ

プロフィール

IMG_0670
名前:yakuzaic
職業:管理薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
勤務地:さくらんぼ県
好きな言葉:三流の自覚持って社会人失格の自覚持ってプロの仕事しましょう
follow us in feedly

最新の記事

人気の記事

最近のコメント

検索

スポンサーリンク

リンク

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

タグ

検査値 調剤関連資料