更新日:2015年10月22日.全記事数:3,190件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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吸入剤の使い方は?


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DPI製剤の特徴は?

DPI製剤は噴霧と呼吸の同調を必要とせず、患者自身のタイミングで吸入できる吸入薬である。
ところが、仕様方法および必要とされる吸気流速がそれぞれのデバイスによって異なる。

粒子径3~9μmが2mm以下の末梢気道への沈着に最も効果的であるといわれている。
また、適切な吸気流速は60~lOOL/minといわれている。
吸気流速は測定器インチェックを用いると容易にわかる。
測定器がないときは、ストローでジュースを吸って飲む程度の吸気流速が60~100L/分といわれているので指導の際の目安とできる。

デバイスの種類/薬品名/平均粒子径(μm)/肺内到達率(%)/到達部位/効率的な吸人のために必要な吸気流速
デイスクヘラー/フルチカゾン/5.2/11-16/中気管支/30~60L/min
ディスカス/フルチカゾン/5.2/15-17/中気管支/30L/min以上
ディスカス/フルチカゾン・サルメテロール/4.4/15-17/中気管支/30L/min以上
エリプタ/フルチカゾン・ビランテロール/4.0/-/-/40L/min以上
タービュヘイラー/ブデソニド/2.6/32/細気管支/30~60L/min
ツイストヘラー/モメタゾン/2.0/40/細気管支/30L/min以上
ハンディヘラー/チオトロピウム/5.0/25/中気管支/20L/min以上
クリックヘラー/プロカテロール/2.9/80/細気管支/20L/min以上
ブリースヘラー/インダカテロール/5.0/-/細気管支/50L/min

pMDI製剤の特徴は?

pMDI製剤は、噴霧と呼吸の同調を必要とする。
同調できない場合、吸入補助器具を使用して患者自身のタイミングで吸人できる。
局所の副作用(嗄声、口内炎、口腔カンジダ症など) が比較的少なく、吸気筋力低下のために十分な吸気流速を得にくい高齢者や神経筋疾患を有する患者でも使用しやすいのが利点である。

噴霧直後には、薬剤は比較的大きい粒子で存在し、吸気により薬剤が吸いこまれるうちにだんだんと細かい粒子に変わる。
肺に到達するのに最適な粒子径は1~10μmで、噴霧口から4cmほど距離をおいて吸入すると効率が良い。

ただし、もともと粒子径の細かい製剤(オルベスコ、キュバール等)は噴霧口から4cmあけなくても同じ効果が得られると言われている。

参考書籍:日本薬剤師会雑誌2014.3

エアゾール剤の使い方は?

ポイントは、「使用前に振る」、「噴霧にあわせて、ゆっくり吸入する」、「しばらく息をとめる」、「うがい」です。

①アダプターについているキャップの下方の両端を強くつまんではずします。
ボンベの中の薬が均一にまじりあうようによく振ってください。
なお、1週間もしくはそれ以上使用しなかった場合は、ボンベを押して2回空噴霧してから使用してください。

②無理をしない程度に十分息をはき出した後、舌を下げ、のどを広げた状態にしてください。

③2つの方法があります。
A.吸入口をくわえないで口より約4cm離して吸入します。
B.吸入口を軽くくわえて吸入します。または、歯で軽くくわえて吸入します。
息をゆっくり吸い込みながらボンベの底を強く1回押して吸入してください。

④そのまましばらく息をとめ(数秒間)、吸入口を口から離し、ゆっくり息をはき出してください。

⑤使用後は、アダプターにキャップをつけてください。
医師の指示によりエアゾールをもう1回吸入する場合は、①~④の操作を繰り返してください。

⑥吸入後は、うがいをしてください。

吸入補助器(エアロチャンバー・プラス)を使ったエアゾール剤の使い方は?

ポイントは、「使用前に振る」、「ゆっくり吸入する」、「しばらく息をとめる」、「うがい」です。

①アダプターについているキャップの下方の両端を強くつまんではずします。
ボンベの中の薬が均一にまじりあうようによく振ってください。
なお、1週間もしくはそれ以上使用しなかった場合は、ボンベを押して2回空噴霧してから使用してください。

②エアゾールのアダプターをエアロチャンバーの接続部にはめ込んでください。

③エアロチャンバーのキャップをはずし、マウスピースを口にくわえます。
このとき、フローインジケータオを見て空気の漏れがないことを確認してください。

④一度エアロチャンバーのマウスピースを口から離し、無理をしない程度に十分息をはき出した後、舌を下げ、のどを広げた状態にしてください。

⑤エアロチャンバーを再び口にくわえ、エアゾールのボンベの底を強く1回押して、薬剤をチャンバー内に噴霧し、ゆっくりと吸入してください。

⑥そのまましばらく息をとめ(数秒間)、エアロチャンバーのマウスピースを口から離し、ゆっくり息をはき出してください。

⑦使用後は、エアゾールをエアロチャンバーからはずし、アダプターにキャップをつけてください。
医師の指示によりエアゾールをもう1回吸入する場合は、①~⑥の操作を繰り返してください。

⑧吸入後は、うがいをしてください。

ディスカスの使い方は?

ポイントは、「レバー操作」、「カウンター確認」、「吸入時の甘み」、「うがい」です。

①カバーを開けます。
片手でカバーを持ち、もう片方の手の親指をグリップにあて、グリップが止まるところまで回してください(カチリと音がします)。

②レバーを押します。
マウスピース(吸入口)を自分に向けて持ち、レバーをグリップのところまで押し付けてください(カチリと音がします)。
注)薬を吸入するとき以外はレバーを操作しないでください。

③薬を吸います。
無理をしない程度に十分息をはき出した後、吸入器をたいらに持ち、マウスピース(吸入口)を軽くくわえ、口からはやく深く息を吸い込んでください。
吸入器を口から離し、そのまま軽く息を止めてください。
なお、息止めは無理をしない程度の長さにしてください。
次にゆっくりと息をはきます。
注)マウスピース(吸入口)に息を吹き込まないでください。

④カバーをとじます。
グリップに親指をあて、カチリと音がするところまで、回し戻してカバーをとじてください(レバーもいっしょにもとの位置に戻ります)。
医師の指示によりもう1回吸入する場合は、一度カバーをとじ、①~③の操作を繰り返してください。

⑤吸入後うがいをします。
口に残った薬を洗い流すために、吸入後は必ずうがいをしてください。

ロタディスクの使い方は?

ポイントは、「トレーの取りはずし」、「ディスクの穴あけ」、「水平に保つ」、「うがい」です。

①カバーをはずします。
文字が書かれている面を上にしてカバーをはずします。

②トレーを引き出します。
白いトレーの両端を持って、動かなくなるところまで静かに引き出します。

③トレーを取り外します。
白いトレー側面のグリップ(ギザギザの部分)を両側から親指と人差し指でつまみながら(内側に押しながら)、本体からトレーを取り外します。

④薬(ディスク)をのせます。
白いトレーの4つの穴にディスクの凸部分を合わせてのせます。

⑤トレーをもどします。
ディスクをのせた白いトレーを本体にカチッと音がするまでしっかりと最後まで押し戻します。
(ディスク上面には数字が見えます。)

⑥薬(ディスク)を回転させます。
白いトレーの両端を持って、動かなくなるところまで静かに引き出し、再び押し戻します。
この時、カチッという音とともにディスクが回転します。

⑦表示窓の番号を確認します。

⑥の操作を繰り返すことによってディスクが回転し、表示窓に「4」があらわれたら装着が終わります。

⑧薬(ディスク)に穴をあけます。
吸入器をたいらに保ち、①フタを垂直になるまで立て、②再びフタを閉じます。
この操作によりディスクの上面から下面まで針が貫通し、薬を吸入できる状態になります。

⑨息を吐き出します。
吸入器をたいらに持ち、無理をしない程度に十分息を吐き出します。
注)薬がこぼれないように、吸入器をたいらに保ってください。また吸入器に向けて息を吐かないでください。

⑩薬を吸い込みます。
たいらに保ったまま吸入口を軽くくわえます。
その際、側面にある空気孔をふさがないようにしてください。
はやく深く口から息を吸い込みます。
その後、吸入器を口から離し、そのまま軽く息を止めます。
なお、息止めは無理をしない程度の長さにしてください。
※薬が吸入器に残るようであれば、1~2回繰り返して薬を吸い込んでください。
なお、薬が吸入されると、わずかな甘味や粉の感覚を口の中に感じます。

⑪残りの回数を表示させます。
吸入が終わったら、白いトレーを動かなくなるところまで引き出し、再び押し戻します。
これによりディスクが回転し、次の番号が表示され、残りの吸入回数が分かります。
吸入ステロイド薬では、吸入後、うがいをしてください。

タービュヘイラーの使い方は?

タービュヘイラーは「クルッ」「カチッ」「スーッ」の3ステップで吸入できます。
「クルッ」:容器を立て、グリップが止まるところまで右に回します。
「カチッ」:カチッと音が鳴るまで左へ戻します。
「スーッ」:息を吐いてから、深くスーッと力強く吸い込みます。

ドライパウダーは速く吸う?

吸入剤の使い方で、昔、「エアゾール剤はタバコを吸うような感じで、ゆっくり深く吸うイメージ」「ドライパウダー製剤は、おソバをすするような感じで、勢いよく、早く吸うイメージ」という説明を受けました。

エアゾール製剤は、絶対速く吸ってはいけない。
速く吸うと肺の奥まで十分薬が到達しないため、効果が落ちます。
肺の奥まで薬を送るためには、ゆっくり吸わないといけない。

そこで注意するのが、ドライパウダーを速く、短く吸ってしまって局所の副作用が多くなってしまうこと。
エアゾール剤に比べれば早く吸った方がいいのかも知れませんが、エアゾール剤も使ったことの無い患者に、あまり早く吸うことを強調しないほうがいいかも。

吸入剤は吸えているのか?

ドライパウダーが吸えているかどうかは、吸えていれば「プーッ」と音がするドレーナーや笛、そして、吸えていれば赤いランプが付く電子トレーナーなどで確認できます。

鳴ったぐらいの強さで吸えばいい。

わかりやすく言うと、ソバをすする感じでいい。

しかし、エアゾール剤は反対で、ゆっくり送り込むように吸って、息をゆっくり5つ数えるまで止める。

息止めには、中に入ったエアゾールが肺の中で拡散して広がるようにするために必要で、息止めをしないと効果がかなり落ちます。

フルタイドエーアはシュッと一瞬に薬が噴射します。

「ゆっくり吸ってください」と言われても、シュッと出るとあわててハッと吸ってしまうものです。

そうすると十分な効果が発揮されませんので、必ずスペーサーを使って吸入するべきです。

キュバールの特徴は?

・代替フロンを使用し、製剤特性により粒子径が小さく肺内送達率が高い。
・CFC-BDPの半量で同等の効果。
・定量パルプ付吸入用エアゾール剤。
・嗄声が少ない。

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職業:管理薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
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