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パキシルCR錠とパキシル錠の違いは?
公開. 投稿者:うつ病.この記事は約2分5秒で読めます.
4,574 ビュー. カテゴリ:パキシルCR錠
GSK 抗うつ剤パキシルCR錠の承認取得 大日本住友とコ・プロ 国内ニュース ニュース ミクスOnline
パキシルCR錠は、薬物放出を持続的に緩徐に制御する新しい製剤技術を用いて血中薬物動態を緩やかにしたコントロールドリリース(Controlled Release、放出制御)製剤。抗うつ薬では国内初となる。パキシル錠(速放錠)と比べて、▽単回投与時の血中濃度の上昇が緩やか▽反復投与時の血中濃度の変動が小さくなる――ことから、有害事象発現リスクの低下が期待されるという。
すでにCR錠が上市されている海外の報告では、有害事象による治療脱落がプラセボと大きく異ならないことが示されており、「治療導入がしやすく長期の治療継続率向上に寄与することが期待される」(GSK)。また、「海外では新しい製剤技術を取り入れた抗うつ薬が盛んに開発されており、パキシルCR錠の承認で、日本でも抗うつ薬における放出制御製剤の時代を迎える」ともコメントしている。
また、ジェネリックの発売前の抵抗でしょうか。
ジェネリックにしても、こういう製剤変更にしても、精神科の医師だと使用を躊躇しそう。
でも、パキシルだと一般の内科医も処方するから、メーカーが訪問すれば全切り替えみたいになるのかな。
「パキシルCR錠12.5mg」、「パキシルCR錠25mg」
うつ病・うつ状態
通常、成人には1日1回夕食後、初期用量としてパロキセチン12.5mgを経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として25mgに増量する。なお、年齢、症状により1日50mgを超えない範囲で適宜増減するが、いずれも1日1回夕食後に投与することとし、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として12.5mgずつ行うこと。
パキシルCR錠とパキシル錠の相当用量
パキシルCR錠12.5mg=パキシル錠10mg
パキシルCR錠25mg=パキシル錠20mg
パキシルCR錠のメリット
CR技術により血中濃度のピークを下げて、反復投与時の血中濃度の変化を抑えるとともに、有効濃度が長時間維持される。
このため、治療効果の向上および副作用の軽減などが期待できる。
パキシル錠が白い錠剤であるのに対し、パキシルCR錠は、上下で色の異なる二層構造となっている。
上層の浸食性バリアー層は、薬物層の表面積を減らすことで、パロキセチンの溶出を制御する役割を果たす。
一方、下層の親水性マトリックス薬物層は、有効成分を含む徐放層で、表層からパロキセチンが緩やかに溶出する。
さらに、パキシルCR錠は、全体が腸溶性フィルムでコーティングされており、胃で溶解せず、腸で溶けるようになっている。
こうして、パキシルCR錠は胃を通過後緩やかに溶出し、速放錠と比較して5HT3受容体への急激な刺激が減少することで、悪心・嘔吐の副作用が軽減すると考えられている。
参考書籍:日経DI2013.11
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