2024年4月25日更新.2,754記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

点鼻薬の使い方

【PR】

点鼻薬の使い方

点鼻の仕方
・頭を上に傾けて
・呼吸しながら
・飲み込んでもいい

鼻噴霧用ステロイド

鼻粘膜からの吸収は皮下注射と同等とされており、点鼻薬を確実に使用することが重要である。
しかし、内服薬と点鼻薬を一緒に処方すると、内服薬に比べて点鼻薬のコンプライアンスは低いのが現状。
加えて、ステロイドと聞くと、不安を抱く患者は少なくない。
鼻噴霧用ステロイドは微量で強力な効果が得られ、吸収されにくい上、吸収されてもすぐに分解されるため、長期に使用しても全身的副作用はほとんどないことを説明する。

鼻噴霧用ステロイドは、水溶性とドライパウダーの剤形があるが、主に鼻閉が強い場合には水溶性を、くしゃみ・鼻漏過多の場合はドライパウダーを使う。
薬剤によって、1日4回、1日2回、1日1回と投与回数が異なる。

また、使用開始時の空打ち回数、使用時の振とうの必要性が薬剤によって異なることにも注意したい。
また、防腐剤などの違いによって臭いが異なり、中には臭いを消す工夫がなされた薬剤もある。

薬液を噴霧するデバイスも、親指で押すタイプ、手のひらで握るタイプなど薬剤によって様々である。
特に高齢者やリウマチ患者などで握力が弱い場合、噴霧器によってはうまく噴霧できないことがある。
薬局での投薬時に、デモ器などを使って、確実に噴霧できるかどうか確かめる必要があるだろう。

鼻噴霧用ステロイドを鼻粘膜にできるだけ広範囲に散布するためには、噴霧前に鼻閉を取り除くことが大切である。
鼻腔内に鼻汁が多い場合には、鼻をよくかんで通りをよくしておく。

鼻粘膜の腫脹があれば、血管収縮薬を点鼻し、数分して鼻閉が改善してから使用する。
通常、鼻噴霧用ステロイドの効果は数日のうちに表れて鼻閉も改善するため、血管収縮薬の使用は1週間以内で済み、点鼻薬性鼻炎の発症の心配はない。

噴霧する際には、片方の鼻孔を指で塞ぎ、もう片方の鼻孔にノズルを入れて噴霧する。
鼻中隔(鼻腔の内部を左右に仕切る壁)に向けて噴霧し続けると、その部分から出血しやすくなるため、鼻中隔に対してノズルが平行、あるいは少し外側に向くようにする。
噴霧後は、薬液を鼻腔の奥まで行き渡らせるために、上を向いた状態で、鼻から息を吸って口から吐くようにさせる。
合わせて、しばらくは鼻をかまないように伝えておく。

空噴霧の回数

空噴霧の回数。
しっかりと霧が出てくるまで噴霧すればよいのかな。

患者さんにとっては、わずかでも霧状になって出てくれば、もったいない、と思う。

ステロイド点鼻薬の空噴霧の回数は以下のようになっています。

アルデシン 7回
フルナーゼ 7回
アラミスト 6回
ナゾネックス 10回

使用開始前に空噴霧をするように説明書に書いてありますが、守っている人は少ないでしょう。2~3回噴霧すれば霧状になって出てきますし。

点鼻薬を使った後すぐ鼻をかんじゃダメ?

点鼻薬を使ったあと、鼻がムズムズするので鼻をかみたくなります。

しかし、点鼻したあとすぐに鼻をかんでしまうと、薬が出てしまうので効果が弱くなります。

5分くらいは我慢しましょう。

根拠はありません。5分くらいなら我慢できるだろうという感じ。

そもそも点鼻薬を使う患者が、鼻水ダラダラなことくらい開発するときにわかっていることなので、短時間で吸収されるようには出来ているとは思いますが。

点鼻薬の香りは?

点鼻薬の中にはその香りを売りにしているものもあります。特にジェネリックではミントの香りなどで清涼感をアピールするものが多いです。

個人的には香りなんてどうでもいいと思っています。

フルナーゼ バラの香り
ナゾネックス ローズバニラの香り
アラミスト 無臭
アルデシンは・・・無臭?ガスの香り?

参考書籍:日経DI2013.2

【PR】
薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、【PR】薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

【PR】

コメント

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


カテゴリ

本の紹介

yakuzaic
yakuzaic/著
2023年09月14日発売

プロフィール

yakuzaic
名前:yakuzaic
職業:薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
生息地:雪国
座右の銘:習うより慣れろ。学ぶより真似ろ。
SNS:X(旧ツイッター)
プライバシーポリシー
にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

最新の記事


人気の記事

検索

【PR】