更新日:2017年5月23日.全記事数:3,171件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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子供に虫よけスプレー使っちゃダメ?


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ディートは危険?

虫除けスプレーにはディートと呼ばれる化合物が含まれています。
化学名をジエチルトルアミドと言って、1964年に米軍が兵士用に開発しました。

ディートの毒性には不明な点が多く、動物実験で連続的大量摂取により神経毒性が見られたとの報告もありますが、感染症の危険に比較すれば極めて小さいとするのが一般的な評価です。

虫除け剤を成分で分類すると、ディート(DEET;N、N−ジエチル−m−トルアミド)を有効成分とする製品と、ディート不使用の製品に大別できる。
ディートは、米疾病対策センター(CDC)で有効性が証明され、皮膚や衣服に使用することを米環境保護庁(EPA)が認めた有効成分の1つ。
日本国内でも50年にわたり使用されてきた。
米国などでは30%以上の高濃度の製品が販売されているが、国内で販売されている製品におけるディートの有効成分は海外に比べて低く、最高でも12%ほど。
なお、国内ではディートの濃度が10%以下の製品は医薬部外品、10%を超えると医薬品(第2類医薬品)に分類されている。

厚生労働省は6ヶ月未満の乳児にディートを使用すべきではないとしているが、米小児科学会による年齢制限は2ヶ月未満となっている。
塗布回数については、日本では6ヶ月以上2歳未満は1日1回、2歳以上12歳未満は1日1〜3回が目安とされているが、米国では回数の制限はない。
ディートは濃度が高いほど、忌避効果が持続すると考えられており、4.75%では約1時間30分、6.65%では約2時間、20%で約4時間、忌避効果が持続したという研究データがある。
国内で販売されているディート濃度が低い製品は、大人の場合こまめに塗りなおす必要があるだろう。

虫よけスプレーは危険?

ディート(DEET:ジエチルトルアミド)を含有する虫よけは子どもへの使用を避けてください。

海外にて、急激に吸い込んだり、慢性的に皮膚に使用した場合にけいれんや血圧低下、発疹などの危険性が指摘されたため、2005年8月の厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知により、ディートを含有する虫よけに対して以下のような年齢による使用制限が通達されました。

小児(12歳未満)に使用させる場合には、保護者などの指導監督下で、以下の回数を目安に使用すること。
なお顔には使用しないこと。
①6か月未満の乳児には使用しないこと。
②6ヶ月以上2歳未満は1日1回。
③2歳以上12歳未満は1日1~3回。

ディートはアメリカで開発され、日本では1962年から販売されています。

100mL中に12gディートを含んでいると医薬品扱いに、それ以下の濃度のものは医薬部外品扱いになります。

参考書籍:調剤と情報2012.10

ペルメトリン

最近は、ペルメトリンを含む忌避剤を塗布した衣服や虫除けネットなどが国内でも販売されるようになった。
これらの製品では、洗濯してもペルメトリンの効果を持続させる技術を採用しており、この加工技術は米CDCや世界保健機関(WHO)にも認められている。
ペルメトリンはピレスロイド系殺虫剤の一種で、節足動物に広い忌避効果を示す。
海外では疥癬の治療薬としても用いられている(日本では未承認)。

レモンユーカリ油

ディートを含まない虫よけでは、レモンユーカリ油を用いた製品が多い。
有効成分はp−メンタン−3、8−ジオールで、独特の芳香があり、蚊に対して低濃度のディートと同様の効果があるとの報告がある。
ただし安全性が未確認であるため、CDCは同成分の虫除け剤を3歳以下に使用しないよう呼び掛けている。

参考書籍;日経DI2015.6

ハッカ油

ハッカ油をドラッグストアに買いに来たお客さんがいた。

何の目的で使うのかわかりませんでしたが、虫よけに使われるらしい。

添付文書を調べても、効能効果には、

芳香・矯味・矯臭の目的で調剤に用いる。 また、ハッカ水の調剤に用いる。

としかなく。

民間療法としてなのかな。
エビデンスとかなさそう。

蚊は体温とか二酸化炭素ガスを感知して集まるらしいけど、メントールに清涼感はあっても体温を下げる働きはない。

メントールに虫よけの効果があるのなら、モーラステープを虫よけ代わりに使えないかなと思ったりして。

虫よけスプレーの効かない蚊?

 いずれは電気虫取り器を携帯する生活になるのかもしれない。最新の研究によると、現在最も普及している虫よけ成分「ディート(DEET)」が効かない蚊が出現し、その遺伝属性は子孫に伝わることが判明したという。
 ディート(ジエチルトルアミド)はほとんどの虫よけスプレーに使われている化合物で、植物の化学成分の研究を基に開発された。病気を媒介するカやダニなどを寄せ付けない効果を発揮する。
 研究チームの一員で、イギリスにあるロザムステッド農業試験場の化学生態学者ジェームズ・ローガン氏は次のように話す。「メスが産卵に必要な血液を狙っているときには、普段の食物(樹液や花の蜜)に対して何の興味も示さない。ディートを体にまとった人間は、カにとっておいしそうなにおいがしなくなるのだ」。
 しかし今回の研究で一部のネッタイシマカ(学名:Aedes aegypti)が、ディートの虫よけ剤を塗った人からも前と同じように吸血するようになったと判明した。ネッタイシマカはデング熱や黄熱病を媒介する種である。調査の結果、遺伝子の変異により、カの触角にある感覚細胞がディートを感知しなくなっていたことがわかった。
 そしてこの変異型同士で繁殖が進むと、ディート非感知型の比率が一世代で13%から50%へ増加したという。研究成果は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌オンライン版に5月3日付けで掲載されている。
 ただし、「無敵の害虫の出現を恐れる必要は今のところない」とローガン氏は注意を促す。非感知型の交配相手はほとんどが従来型で、しかも大量に存在する。「世界中の人間がディート漬けにでもなれば話は別だが」。 虫よけスプレーの効かない蚊が出現(ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト) – goo ニュース

耐性菌のように耐性蚊も増えているんですね。

生物は日々進化します。

ところで文章中の電気虫取り器なるものが気になったのですが、これは電気ショックで蚊を退治するラケットみたいなもので、振ると蚊がバチバチ死んでいくようなものらしい。

面白そう。

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