2018年8月20日更新.3,306記事.5,465,881文字.

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ビスホスホネートで発熱?

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ビスホスホネート製剤の急性期反応

ビスホスホネート製剤の服用初期に、筋肉痛や関節痛、発熱や全身倦怠感といったインフルエンザ様症状を訴えるケースが報告されるようになってきた。
主に初回投与時に服用から3日以内に発現し、数日から長くても1週間程度で治まることが知られ、ビスホスホネート製剤の急性期反応と呼ばれる。

急性期反応の発現機序は、ビスホスホネート製剤による骨級数抑制作用のメバロン酸代謝過程において、ファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害するため、イソペンテニルピロリン酸を抗原としたγσT細胞が活性化、増殖する。
その結果、腫瘍壊死因子(TNF)ーα、インターロイキン(IL)ー6が合成され、筋骨格系などへの副作用(急性期反応)が起こる。

急性期反応の予防法としては、①スタチン投与、②ビタミンD製剤投与、③消炎鎮痛薬投与などが示されている。
①については、ビスホスホネート製剤投与前にスタチンを服用すると、TNF-αやIL-6の合成が抑制されることが報告されている。
そのため、急性期反応を予防できると考えられている。

②に関しては、ビタミンDレベルと急性期反応の関連を検討した報告において、ビタミンDが充足していた(30ng/mL以上)患者の割合が、急性期反応を発現した群では30%であったのに対して、発現しなかった群では76%と高く、ビタミンD不足が急性期反応に関係していることが示唆された。そのため、ビタミンD製剤の投与がその予防に有用とみられている。

③については、日本骨粗鬆症学会と日本骨代謝学会から以下のようなコメントが発表されている。

ビスホスホネート製剤の急性期反応に対する対策について

ビスホスホネート製剤の急性期反応は、経口投与に比べ注射投与の方が発現頻度は高く、症状が重いとされている。

この急性期症状を知らないと、「風邪をひいた」あるいは、「薬が合わない」という誤解を生じさせ、自己判断による服薬中止などコンプライアンスに影響を及ぼす可能性も考えられる。
服薬指導時に一過性である旨を話しておくとよい。

参考書籍:日経DI2018.2

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