2018年12月18日更新.3,342記事.5,770,694文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。
活性型ビタミンD3外用剤

ビタミンD3製剤は安全性と有効性が高く、軽症から重症例まで幅広く使用されます。
また、寛解導入だけでなく、寛解の維持にも使用できる薬剤とされています。
長期投与となるため、副作用や使用感、アドヒアランスを考慮して、薬剤・剤形を選択します。
・角化細胞の増殖抑制や分化誘導作用により、角化異常を改善すると考えられている。
・局所性の刺激感があらわれることがあり、特に顔面では強く感じることがある。なお、カルシポトリオールは顔面には使用しない。
・高カルシウム血症があらわれることがあり、投与量の上限に注意を要する。特に、高用量や併用療法、腎機能低下、皮膚のバリア能低下などがある場合は注意する。

VD3は、角化細胞の増殖抑制と分化誘導作用のほかに、炎症性サイトカイン調節作用なども注目されています。
VD3は、乾癬・毛孔性紅色粃糠疹・掌蹠膿疱症などの炎症性角化症や、掌蹠角化症・魚鱗癬群などの先天性角化症に保険適応があります。
その効果は、ベリーストロングクラスのステロイド外用剤と同等といわれています。
未治療例や十分な前治療が行なわれていなかった例では、VD3単独で治療を開始することができます。
比較的効果発現は遅いですが、再燃までの寛解期間はステロイド外用剤に比べて長いとされています。
しかしVD3は刺激性があり、皮疹が悪化することがあります。
また、広範囲での大量外用時には高カルシウム血症に注意します。

活性型ビタミンD3は乾癬をはじめとする角化異常症の治療に用いる。
長期使用で血中Caが上昇することがあるので、1日使用量を10g以内にする。
レチノイド投与例ではさらにCa上昇が生じやすくなるので注意する。

活性型ビタミンD3は表皮角化細胞の増殖抑制と分化誘導作用・免疫調節作用などを有し、軟膏あるいはローションとして用いられ、有効である。
ボンアルファ、ボンアルファハイ、ドボネックス軟膏、マキサカルシトール(オキサロール)は大量に(1週間に90g以上)用いると高Ca血症の危険性があり注意する。

活性型ビタミンD3の作用機序は活性型ビタミンD受容体に結合し、細胞増殖抑制作用、細胞周期調節作用、細胞周期調節作用、細胞分化誘導作用、炎症性サイトカイン調節作用および抗菌ペプチド調節作用を示す。
ビタミンD3の活性体である1α,25(OH)2D3は、表皮基底細胞の細胞質もしくは核内に存在する特異的受容体(VDR)と結合し、VDR-複合体を形成する。
その後VDR-複合体は遺伝子DNA上の特異的結合部位と結合し、遺伝子の転写を賦活することにより、細胞増殖および細胞分化の調節、さらに皮膚免疫系細胞の調節を行っていると考えられている。
皮膚においても1α,25(OH)2D3に対するレセプターが存在し、乾癬の治療に対する有効性が報告されている。