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つわりにタチオン?
公開. 更新. 投稿者:妊娠/授乳.この記事は約5分13秒で読めます.
8,639 ビュー. カテゴリ:つわりと妊娠悪阻の違い
つわりは、妊娠5~6週に出現し、12~16週で自然に治癒する一過性の悪心・嘔吐症状である。
妊婦の50~80%が経験すると言われる。
その原因はよくわかっていないが、絨毛性ゴナドトロピンの関与が疑われている。
これに、精神的要因などが刺激となって副交感神経の緊張状態が出現し、悪心や嘔吐などの消化管症状が惹起されるものと推測されている。
つわりは、早朝空腹時に悪心や嘔吐を訴えるほかに、嗜好の変化が認められる。
これが悪化すると食事や水分の摂取が不可能になり、頻回の嘔吐による脱水、電解質異常、栄養・代謝障害を来たす。
この状態を妊娠悪阻という。
妊娠悪阻の治療では輸液療法が中心となるが、経口投与が可能な患者には、胃腸機能調整剤、鎮静剤、抗ヒスタミン剤、緩下剤などが使用される。
また、小半夏加茯苓湯、二陳湯、半夏厚朴湯、六君子湯などの漢方薬もしばしば使用される。
ただし、つわりや妊娠悪阻の好発時期が胎児の器官形成期と一致するため、薬剤投与では催奇形を考慮する必要がある。
上記の経口剤も、比較的安全と考えられてはいるが、催奇形性などの胎児への影響が完全に否定されているわけではない。
したがって、投与が考慮されるのは重篤な妊娠悪阻のみであり、単なるつわりには、いかなる薬剤の投与も行うべきではない。
タチオンが妊娠悪阻に効く?
「妊娠悪阻」を適応にもつ薬にタチオンがある。
タチオンの適応症は、「薬物中毒、アセトン血性嘔吐症(自家中毒、周期性嘔吐症)、金属中毒、妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群」と、その解毒作用により中毒や吐き気に適応をもつ。
タチオン(グルタチオン)はシステイン残基のチオール基に様々な物質を結合するため、毒物や薬などを体外に排出する働きがある。
効能効果に「つわり」とある薬は、小半夏加茯苓湯などの漢方薬である。
漢方薬は妊婦によく処方されるが、タチオンが妊婦のつわりや妊娠悪阻に処方されているのを見たことは無い。
つわりにプロパジール?
妊娠初期(8~12週頃)に一時的な甲状腺機能亢進が起こる場合があり、つわりの強い人に多いとされています。
症状として、頻脈、発汗、体重減少、手指のふるえのほか、重症のつわりがあります。これは胎盤がつくるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンによって甲状腺が刺激されるためと考えられています。この妊娠初期の一時的な甲状腺機能亢進は、つわりの強い人に多くみられ、血中hCGは60000 IU/l以上の高値を示します。
もともと甲状腺には全く異常がない人にも発症します。一時的な機能異常ですので時期がくれば治まりますが、機能亢進の程度が強い時は治療が勧められます。
チウラジール/プロパジール:甲状腺ホルモンの合成を抑制し、血中T4濃度を低下、超大量では末梢でのT4からT3への変換を抑制。
つわりに小半夏加茯苓湯が効く?
漢方医学でつわりは、水毒(水分が体内に溜まっている状態)や気逆(気の流れが逆行している状態)、気滞(気の流れが障害された状態)によって生じると考えられています。そのため利水作用のある漢方薬や、気の流れを整える漢方薬を使って症状をとっていきます。
漢方薬は白湯に溶かして飲んだ方がよいとされていますが、吐き気があるときは冷水で少しずつ何回かに分けて服用したほうが、飲みやすいようです。
つわりに使う漢方薬としては小半夏加茯苓湯が有名です。
小半夏加茯苓湯は名前のまま、小半夏湯に茯苓を加えた処方です。
小半夏湯はもともと半夏湯といわれていましたが、大半夏湯ができたため、小半夏湯に格下げ?されました。
小半夏湯は半夏に生姜を加えたもの、大半夏湯は半夏に人参と蜂蜜を加えたものです。
小半夏加茯苓湯
体力中等度の人に適している。
胃内停水による悪心・嘔吐を主訴とする場合に用いる。
本剤は根本的な治療薬ではないので、頓服的に用いる。
また、3薬とも燥性が強いので、胃陰虚(胃の津液不足)や胃熱(消化管の炎症や充血)による悪心・嘔吐には用いてはならない。
つわりを軽くするサプリメント
ビタミンB6、B12の摂取により、ビタミンB6 1.9mg(ピリドキシンとして上限45mg)、ビタミンB12 2.8μg(上限なし:過剰に摂取しても吸収されないため)になります。
食欲がなく、バランスよく食事が摂れない場合は、ビタミンB6、B12のほか、妊娠初期に必要な葉酸なども入ったビタミンB群のサプリメントを摂ることを勧めましょう。
Q.妊娠中「すっぱいものが欲しくなる」理由は?
A.「すっぱいものが食べたくなる」とよく聞きますが、これといった理由はありません。
強いていえば、妊娠によるホルモンや体質、環境、精神的な変化によるものなのでしょう。
酸味のあるものや冷たい水分は、つわりの時の胸やけや口の中のネバネバした感じをさっぱりとさせてくれるからかもしれません。
料理に酢を使う、かんきつ類の果物を食べる、などすっぱいものを食べることは、疲れの回復を早めるクエン酸が補える、かんきつ類の果物はストレスを緩和したり、鉄の吸収を助けるビタミンC源になる、オレンジは貧血予防に効果的な葉酸が豊富、など妊婦にとってプラスになることが多いといえます。
つわりはいつまで続く?
妊娠初期に起こるつわりの症状として、「食べ物のにおいに敏感になる」、「食欲がなくなる」、「吐き気」などの症状のほか、人によっては、倦怠感やイライラ、不眠、めまいなども伴うことがあります。
つわりの詳しい原因は不明ですが、体内でのホルモンの急激な変化によるものと考えられ、70〜85%の妊婦にみられます。
12週を過ぎるとほとんど治まりますが、16週頃まで続く人もいます。
嘔吐がひどい、水分が摂れない、体重減少があるなどの重度な症状を妊娠悪阻といい、入院治療が必要になることもあります。
つわりが起こる期間の食事の原則は、「食べられるときに、食べられるものを、食べられる量(満腹にならない量)だけ」が基本ですが、多少食事量が少なくても、この時期は胎児への影響はないといわれています。
つわりと栄養
つわりは一過性なので、この時期の栄養価は全く無視してよく、そのことによる母体や胎児への影響がほとんどないことを説明する。
このことを妊婦にしっかりと理解させ、不安を解消させることが重要である。
つわりの予防法
・2~3時間ごとに少量ずつ食べる。
・低脂肪蛋白食(脂肪の少ない肉、焼魚、魚の缶詰、皮のない鶏肉、卵、ゆでた豆など)や、消化のよい炭水化物(果実、果実のジュース、パン、穀物、米、パスタ、ポテトなど)をとる。
これらの食品は多くのビタミンBを含んでいるため、重要な栄養素であり、さらに吐き気を誘発する低血糖も予防する。
・スープやその他の飲み物を食間にとる。
・油の富んだ揚げ物などは消化が悪く、吐き気の原因になるので避ける。調理の際のにおいも吐き気を誘発する。
つわりの治療法
・頭を少し下げ、足を高くして寝る。
・炭酸飲料や炭酸水をゆっくりと飲む。
・新鮮な空気を吸う。少し歩いたり、窓を開けて休む。調理の際も窓を開け、匂いを排出させる。
・ハーブティー(スペアミント、ラズベリー、ペパーミントなど)を飲む。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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