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アタラックスはハイリスク薬?
公開. 更新. 投稿者:花粉症/アレルギー.この記事は約2分24秒で読めます.
8,447 ビュー. カテゴリ:アタラックスの作用は?
最近あまりお目にかかることが無いのですが、アタラックスという抗アレルギー薬。
小児科とか皮膚科とかでは出ているのだろう。
薬効分類的には第一世代の抗ヒスタミン薬なのですが、抗不安薬的なイメージの強い薬です。
添付文書的には、「抗アレルギー性緩和精神安定剤」というオリジナリティにあふれる分類名が記載されている。
効能効果にも、
蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)
神経症における不安・緊張・抑うつ
と、抗不安効果が明記されている。
古い抗アレルギー薬、第一世代の抗アレルギー薬では眠気の副作用が多くみられる。
それを逆手にとって、ジフェンヒドラミン配合のドリエルが睡眠薬として使われたりしている。
抗不安効果というのも、抗アレルギー薬の鎮静作用、中枢抑制作用からきているもの。
アトピーなどのかゆみで眠れない、という子供には最適な薬なのかも知れない。
小児の風邪などで、あえて第一世代の抗ヒスタミン薬を投与して鎮静させて、眠らせるという方法をとることもある。
母親が休むために、子供に抗ヒスタミン薬を飲ませて眠らせるというやり方はあまり好きではないですが。
赤ちゃんであっても、子供は常に学習しているわけで、インペアードパフォーマンスが低下すれば、それなりに学習に遅延が発生すると思う。
薬効分類 | 作用機序 | 特徴 |
---|---|---|
ベンゾジアゼピン系抗不安薬 | BZ受容体に結合し、抑制性のGABA系神経の機能を亢進させる。 大脳辺縁系や大脳皮質の神経過活動の抑制により、抗不安作用を示す。 | ・即効性で、急性不安に有効 ・依存性・耐性や転倒リスク等の副作用が問題となりやすい。 ・睡眠薬、抗けいれん薬などとしても用いられる。 |
5-HT1A受容体部分作動薬(アザピロン系) | ヒスタミンH1受容体遮断による抗不安作用、鎮痛作用を示す。 | BZ系薬のような筋弛緩、依存性、記憶障害等が少なく、長期投与や高齢者に向くが、BZ系薬に比べ効果が弱く、作用発現までに時間がかかる。 |
ヒスタミンH1受容体拮抗薬 | セロトニンの再取り込み阻害作用により、5-HT1A受容体を介した抗不安作用を示す。 | 抗アレルギー作用と精神安定作用をあわせもつ。依存性は少ない。 |
アタラックスの薬効分類
アタラックス錠も、アタラックスPカプセルも、薬効分類番号117の精神神経用剤に分類される。
そのため、ハイリスク薬として算定することも可能である。
アタラックスには抗ヒスタミン薬としてのイメージしか無いので意外ですが。
アタラックスは皮膚科領域のかゆみ止めとして処方されることが多い。
かゆみと精神的ストレスは密接につながっているので、かゆみ止めとして処方されていても、神経症が隠れていれば、アタラックスを精神神経用剤としてハイリスク薬の加算が算定できるんじゃないかとも思いますが、処方元が精神科じゃなくて皮膚科だと難しいかな。
アタラックスとアタラックスPの違いは?
アタラックス錠とアタラックスPカプセル。
何が違うのか?
成分名は、アタラックス錠はヒドロキシジン塩酸塩で、アタラックス-Pカプセルはヒドロキシジンパモ酸塩。
こういった類の薬でよくあるのが、徐放性をもたせた薬だ。
しかし、アタラックス錠の用法は、
皮膚科領域には、ヒドロキシジン塩酸塩として、通常成人1日30~60mgを2~3回に分割経口投与する。
神経症における不安・緊張・抑うつには、ヒドロキシジン塩酸塩として、通常成人1日75~150mgを3~4回に分割経口投与する。
アタラックスPカプセルの用法は、
皮膚科領域には、ヒドロキシジンパモ酸塩として、通常成人1日85~128mg(ヒドロキシジン塩酸塩として50~75mg)を2~3回に分割経口投与する。
神経症における不安・緊張・抑うつには、ヒドロキシジンパモ酸塩として、通常成人1日128~255mg(ヒドロキシジン塩酸塩として75~150mg)を3~4回に分割経口投与する。
と変わらない。
アタラックス錠の苦味と吸湿性を製剤的に改良した薬剤がアタラックスPカプセルとのこと。
そのため、アタラックスPにはドライシロップや散などの粉薬の製剤もある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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