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大人に使える小児用細粒?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約1分3秒で読めます.
5,486 ビュー. カテゴリ:小児用細粒の成人適応
「○○小児用細粒」、という名前の薬があったらもちろん小児適応しか無いだろう、と思います。
大人に処方されていたら、疑義照会の対象?と思ってしまう。
しかし、トミロン細粒小児用10%には成人適応もあります。
ただし、成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)という条件があります。
フロモックス小児用細粒100mg、メイアクトMS小児用細粒10%にも同様に成人適応があります。
名前に惑わされるな。
ちなみに同じセフェム系抗菌薬でもセフゾン細粒小児用10%は小児適応しかない。
また、特に「小児用」という記載がなくても、オノンドライシロップみたいに小児適応しか持たない散剤も存在する。
ムコダイン細粒は成人適応しか無くて、ムコダインドライシロップは成人にも小児にも適応がある。
医薬品の小児適応は不思議な世界です。
アンヒバ小児用坐剤とかプロトピック小児用軟膏とかを、大人に使ったりすることもありますが、それは適応外使用になるので疑義照会が必要となります。
最近は、嚥下困難の高齢者や、経管チューブから薬を投与する患者も多いので、成人向けの粉薬のニーズは高まっています。
錠剤の粉砕や脱カプセルの指示に対して、代替薬として散剤を提案する際に、小児適応しかない散剤を提案してしまうことの無いよう、散剤の成人適応、小児適応を把握しておく必要がある。
おしまい。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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