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リズミックはMAO阻害薬?
公開. 更新. 投稿者:高血圧.この記事は約2分54秒で読めます.
5,681 ビュー. カテゴリ:MAO阻害作用
MAO阻害薬といえばエフピー。
MAO-B阻害薬ですが。
それ以外に思いつかない。
昔、サフラといううつ病の薬もあったそうですが。
しかし、昇圧剤であるリズミックにもMAO阻害作用があるそうな。
なので、リズミックは、イミグランなどのトリプタン系、リタリン、コンサータみたいな中枢神経刺激薬、トフラニールなどの抗うつ薬、サインバルタ、デプロメールのようなSNRI、パキシル、レクサプロなどのSSRI、ディレグラ配合錠、コールタイジンなども交感神経刺激薬が入っているので、併用が禁忌となる。
リズミックをただの昇圧剤ではなく、MAO阻害薬としてみると、禁忌の多い実に使いにくい薬に早変わり。
ただ、リズミックの禁忌には、
1. 高血圧症の患者〔高血圧症を悪化させる.〕
2. 甲状腺機能亢進症の患者〔甲状腺機能亢進症を悪化させる.〕
3. 褐色細胞腫のある患者〔急激な昇圧発作を起こすおそれがある.〕
4. 狭隅角緑内障の患者〔急激な眼圧上昇をきたすおそれがある.〕
5. 残尿を伴う前立腺肥大のある患者〔尿閉をきたすおそれがある.〕
とあるだけ。
特に具体的な医薬品名は記載されていません。
リズミックの作用機序は、
本剤は,ノルアドレナリンと競合して末梢の神経終末に取り込まれ,ノルアドレナリンの神経終末への再取り込みを抑制するとともに,神経終末においてノルアドレナリンの不活性化を抑制し,交感神経機能を亢進させる.
ノルアドレナリンの不活性化を抑制し、という部分がMAO阻害作用によるものらしい。
そのMAO阻害作用は弱いので、併用禁忌の薬と併用しても有害事象が起こる可能性は低いとみられていますが。
リズミックはMAO阻害薬?
アメジニウムが末梢ならびに中枢モノアミン系に及ぼす作用、すなわち、脳ならびに肝のMAO-A、MAO-B活性に及ぼすin vitro の作用について調べた研究が報告されている。
アメジニウムは、脳、肝いずれの臓器由来のMAOに対してもほぼ同程度の阻害作用を示し、酵素源臓器の相違による阻害活性の相違は認められなかった。
しかし、脳・肝いずれの組織由来のMAOの場合も、5-HT(MAO-Aの基質)を用いた場合のアメジニウムの濃度ー阻害曲線はベンジラミン(MAO-Bの基質)を用いた場合のそれよりも2桁以上低濃度側に移動しており、アメジニウムが、MAO-Aを選択的に阻害することが確認された。
アメジニウムはMAOサブタイプに対する阻害選択性においてクロルリジンに極めて近いが、阻害活性はクロルリジンより約100倍弱い。
参考書籍:調剤と情報2011.4
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