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バセドウ病患者は風邪薬を飲めない?
公開. 更新. 投稿者:甲状腺機能亢進症/甲状腺機能低下症.この記事は約2分4秒で読めます.
8,850 ビュー. カテゴリ:甲状腺機能亢進症とかぜ薬
バセドウ病患者に風邪薬を販売しちゃダメ?
市販の風邪薬に入っているメチルエフェドリンやマオウは、バセドウ病などの甲状腺機能亢進症に不適とされています。
特に発熱がひどいようであれば、かぜ薬ではなく、アセトアミノフェン単味製剤の解熱鎮痛薬であるタイレノールAなどで様子をみてもよい。
かぜ薬には、解熱鎮痛、抗ヒスタミン、交感神経興奮などの作用を示す多数の薬剤が含まれています。
このなかでメチルエフェドリンなどの交感神経刺激薬は、気管支のβ受容体に作用して気管支を拡張することにより鎮咳効果を示します。
ただし、医療用医薬品の使用上の注意には「甲状腺機能亢進症では、交感神経の感受性が高まっており、メチルエフェドリンのような交感神経刺激作用をもつ薬剤では、その心臓への作用により心悸亢進や頻脈といった症状を悪化させる可能性が考えられます」と記載されていますので、甲状腺機能障害のある人には、販売を避けたほうがよい。
また、マオウ(葛根湯など)もエフェドリンを含んでいるので、販売を避けたほうがよい。
甲状腺機能が正常ならエフェドリン飲んでも問題ない?
一般的に、甲状腺機能が正常であれば、風邪薬等OTCを飲んでも問題はないといわれる。
しかし、プソイドエフェドリンなど含有している風邪薬の添付文書には、「してはいけないこと」として、「次の診断を受けた人→甲状腺機能障害」という記載があるので、販売すべきではない。
風邪で甲状腺が腫れる?
甲状腺のある部位は、のどのあたりで、甲状腺の疾患と風邪を間違えて診断することもあるようだ。風邪でも甲状腺が腫れることがあるのかな?と調べたら、「亜急性甲状腺炎」の場合風邪のような症状が出るらしいです。
放置しておいても2~4カ月で軽くなるので、特に治療の必要性はない。
抗甲状腺薬とのどの痛み
甲状腺と風邪の話でもう一つ。
抗甲状腺薬を飲んでいる間の風邪症状、発熱、のどの痛みには注意しましょう。
抗甲状腺薬による重い副作用の1つに、無顆粒球症というのがあります。
無顆粒球症とは白血球の一部である顆粒球の数が極端に減ってしまった状態をいいます。
その結果、ばい菌に対する抵抗力が落ちてしまい、重い感染症にかかります。
初期症状は風邪と勘違いするので注意が必要です。
メルカゾール服用中の風邪は危険?
メルカゾールの副作用のひとつである無顆粒球症は、血液の中から免疫に関係する成分が減ってしまう副作用で、免疫力が下がって軽いかぜが肺炎のように重くなってしまいます。服用を始めて2ヶ月ほどの間はリスクが高いです。
血液検査を2週間に1回受けて、早期に発見すれば心配は要りませんが、のどの痛みや発熱など風邪のような症状が表れたら、念のため、すぐに薬の服用をやめて主治医に連絡します。
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