記事
卵アレルギーに禁忌の薬は?
公開. 更新. 投稿者:花粉症/アレルギー.この記事は約2分10秒で読めます.
12,113 ビュー. カテゴリ:目次
卵アレルギーに禁忌の薬
卵アレルギーに禁忌の医薬品成分といえば、塩化リゾチームです。
アクディーム、ノイチーム、レフトーゼなどの名前は薬剤師ならピンとくるでしょう。
しかし、OTCについては不勉強なので、よく知りません。
風邪薬や鼻炎薬、咳止めなどに配合されていることがあるので注意が必要です。目薬に入っていることもあります。
OTCの成分検索をすると117件ヒットしました。
パブロン系が多いでしょうか。
塩化リゾチームを含む医療用医薬品
内服薬:アクディーム、レフトーゼ、ノイチーム
点眼薬:ムコゾーム、リゾティア
外用薬:リフラップ
卵アレルギーに禁忌の塗り薬?
塩化リゾチームと聞けば、卵アレルギーに禁忌と薬剤師ならピンとくる。
アクディームとかノイチームとかレフトーゼなどの蛋白分解酵素。
傷の治りを早くするという作用もあります。
そのため、傷の塗り薬の成分としても配合されています。
リフラップという褥瘡の薬は塩化リゾチームを成分とします。
塗り薬だと、患者インタビューをおろそかにしてしまう傾向があるので、注意が必要。
卵アレルギー患者に使ってはいけない歯磨き粉?
歯磨き粉の中には、塩化リゾチームを含んでいるものがたまにあります。
塩化リゾチームは卵の成分で、卵アレルギー患者には禁忌です。
歯磨き粉の説明書にも、
「本品又は鶏卵によるアレルギー症状を起こしたことがある人は使用しないで下さい。」
と書かれています。
卵アレルギーがあるとワクチン接種できない?
卵アレルギーがある方へ接種して問題となるワクチンはほとんどありません。
インフルエンザは有精卵を使いますが、卵が食べられる方なら大丈夫と言われています。
はしかとムンプスはともに卵成分はごく微量で、卵アレルギーがあってもアナフィラキシーショックを起こすことはまず考えにくいです。
米国では1998年に、はしかとムンプスの添付文書の禁忌者から卵アレルギー者を削除しています。
卵アレルギー児へのインフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンは発育鶏卵でワクチンウイルスを増殖させるため、数ng/mL程度の卵白アルブミン交差反応成分が混入する可能性が考えられます。
1回接種で混入する卵白アルブミン交差反応成分は数ng以下と推定されます。
この程度の微量で全身性のアレルギー反応を呈す可能性は少ないと考えられますが、重篤なアナフィラキシー反応を来した既往のある小児には慎重な対応が望まれます。
インフルエンザワクチン中の卵白アルブミン量は、数ng以下と極めて微量であり、血液によるアレルギー検査で卵白RASTスコアが「3」以上でも、卵加工品などを食べている方では、安全に接種できるとされています。
しかし、卵完全除去療法中や卵摂取後に重篤なアナフィラキシーを起こした方、卵を食べるとひどい蕁麻疹や発疹ができたり、口腔内がしびれる方は、接種の可否を判断する必要があります。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。